介護福祉士の資格を取るには国家試験に合格する必要があります。
受験資格がありますが法改正によって実務経験だけでは不足する場合もありますので確認しておきましょう。
筆記試験と実技試験がありますので出題領域や試験基準および合格基準などの概要と難易度や合格率をお伝えします。


資格または検定試験名(正式名称と通称)

介護福祉士国家試験:(通称)介護福祉士(国家資格)

介護福祉士とは

現代は高齢化や核家族化が進み、家庭で介護する能力は低下しています。
このような状況の中で、在宅や介護施設において介護の充実や強化を図って、国民の社会福祉を向上を目的にもうけられた資格です。

専門的知識や技術をもって、日常生活を行うことに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰吸引等を含む)を行ない、またその者やその介護者に対して介護に関する指導を行なうことを仕事とします。

介護福祉士は三福祉士(他に社会福祉士・精神保健福祉士)の一つで、「名称独占資格」です。
介護や福祉系の仕事で高く評価されています。

資格を取得するには、国家試験に合格または養成施設を修了した者が所定の登録を受ける必要があります。

≪名称独占資格とは≫
資格取得者のみが特定の資格名称(肩書き)を名乗ることができる資格です。
資格がなくてもその業務を行うことはできますが、資格を所有していない者が法律に定める特定の資格名称(肩書き)を名乗ることはできません。
資格取得者以外の者に、その資格の名称やそれに類似した名称、関連している資格のように紛らわしくした名称の使用が禁止されています。

受験資格

受験資格は大きく\(4つ\)に分かれています。

受験資格に応じて、実務経験証明書・実務者研修終了証明書・ 介護職員基礎研修修了証明書・喀痰吸引等研修修了証明書・卒業証明書などが必要になります。
※証明書の詳細については、社会福祉振興・試験センターのHPで確認してください。

\(1.\)養成施設を卒業した人(実技試験が免除になります。)
社会福祉士及び介護福祉士法の改正により、\(平成29年度\)\((第30回)\)から受験資格となっています。

養成施設の卒業年度によって受験内容が大きく違ってきます。
受験内容の詳細は社会福祉振興・試験センターのHPで必ず確認してください。

※「介護福祉士養成施設」の詳細については日本介護福祉士養成施設協会のHPで確認してください。

\(2.\)実務経験に加え、次の\(2つ\)のうちどちらかの研修を修了している人
\((1)\)実務経験(\(3年以上\)介護等の業務に従事した人)+ 実務者研修修了(実技試験が免除になります。)
\((2)\)実務経験(\(3年以上\)介護等の業務に従事した人)+ 介護職員基礎研修修了・喀痰吸引等研修修了(実技試験は免除になりません。)
※実務経験の期間・日数や範囲、実務者研修についての詳細は、社会福祉振興・試験センターのHPで確認してください。

平成28年度(第29回)試験から実務経験に加え、養成施設等における「実務者研修」の修了が必要となっています。
また、実務経験に加え「介護職員基礎研修」と「喀痰吸引等研修」の両方を修了している場合に「実務者研修」を修了した人と同様の受験資格となります。

\(3.\)福祉系高等学校で所定の教科目を修めて卒業した人
だだし、それぞれの学校の教育内容や入学年度により細かく分かれているので、自分がどれに該当するのかを必ず社会福祉振興・試験センターのHPで確認してください。
実技試験が免除になるのか、ならないのかも合わせて確認してください。

\(4.\)EPA介護福祉士候補者

公益社団法人国際厚生事業団が紹介した受入機関と締結した雇用契約に明示された受入施設において、研修責任者の監督の下で日本の介護福祉士資格を取得することを目的とした研修を受けながら就労するインドネシア人、フィリピン人及びベトナム人をいいます。
引用元:公益財団法人 社会福祉振興・試験センターHP
※詳細は公益社団法人 国際厚生事業団のHPで確認してください。

試験内容と受験対策方法

試験内容

【筆記試験】
出題形式:\(5肢選択\)式
試験時間:
<午前・午後 >\(各110分\)
・弱視等受験の人\((1.3倍)各145分\)
・点字等受験の人\((1.5倍)各165分\)
・EPA候補者受験の人\((1.5倍)各165分\)
配点:\(1問1点(125点満点)\)
合格基準:
次の2つの条件を満たした人が合格となります。
\((1)\)\(60%程度\)\((125点満点)\)を基準として、問題の難易度で補正された点数以上の得点の人。
\((2)\)\((1)\)の条件を満たし、全ての科目において得点があった人。
試験科目:
<午前>
●人間と社会
・人間の尊厳と自立・人間関係とコミュニケーション
・社会の理解
●介護
・介護の基本
・コミュニケーション技術
・生活支援技術
・介護過程
<午後>
●こころとからだのしくみ
・発達と老化の理解
・認知症の理解
●障害の理解
・こころとからだのしくみ
●医療的ケア
・医療的ケア
●総合問題
・総合問題

【実技試験】
試験時間:筆記試験に合格した人に通知が届きます。
試験科目:介護等に関する専門技能
合格基準:\(60%程度\)を基準として、課題の難易度で補正された点数以上の得点の人。

対策方法

参考書・過去問題集での独学
模擬試験
通学・通信講座

社会福祉振興・試験センターで模擬試験や参考書等の紹介はしていませんが、HPから過去の試験問題を見ることが出来るので活用しましょう。

基本書と過去問題集を揃える際は制度の変更などもあるので、必ず最新のものであることを確認してください。
基本書で基礎を固め「インプット」し、過去問を解き「アウトプット」、そして「暗記」この繰り返しで力をつけましょう。
独学での勉強には、実力を把握するための模擬試験を受けてみるのも良いかもしれません。

学習は独学でも可能と言われていますが、一人でコツコツと勉強するのが苦手、難しいという人は、時間と費用に余裕があれば通学・通信講座を利用しましょう。

試験頻度および日時や時期

【筆記試験】\(年1回\)実施  \(1月\)
【実技試験】\(年1回\)実施  \(3月\)

試験会場

【筆記試験】
 全国\(34\,試験地\)
北海道・青森県・岩手県・宮城県・秋田県・福島県・群馬県・
埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・新潟県・石川県・岐阜県・
静岡県・愛知県・京都府・大阪府・兵庫県・和歌山県・鳥取県
島根県・岡山県・広島県・香川県・愛媛県・高知県・福岡県
長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県

※試験会場は受験票で確認してください。

【実技試験】
 \(2\,試験地\)
東京都・大阪府

※試験会場は受験票で確認してください。

受験料

 \(15,300\,円\)

過去数年の平均合格率および難易度

【\(29年度\)】
受験者数:\(92,654人\)
合格者数:\(65,574人\)
合格率:\(70.8 % \)

 \(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{65,574}{92,654}\times 100≒70.8(%)\)

【\(28年度\)】
受験者数:\(76,323人\)
合格者数:\(55,031人\)
合格率:\(72.1 %\)

 \(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{55,031}{76,323}\times 100≒72.1(%)\)

【\(27年度\)】
受験者数:\(152,573人\)
合格者数:\(88,300人\)
合格率:\(57.9 %\)

 \(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{88,300}{152,573}\times 100≒57.9(%)\)

平成28年度の試験から受験資格に「実務者研修」が必須となったことから、受験者数が減ったことで合格率がアップしています。
受験資格も細かく設定されていることもあり、難易度は高いものではありません。

主催・試験実施団体

名称:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター
住所:東京都渋谷区渋谷1丁目5番6号 SEMPOS(センポス)ビル