森林インストラクター資格試験の概要と受験対策や独学用のテキストと過去問についてお伝えします。
森林インストラクターは森林を利用する一般の人に対して、森林や林業に関する適切な知識を伝えるとともに、森林の案内や森林内での野外活動の指導を行う森の案内人です。
主に野外でのイベントやキャンプなどで、人と自然の橋渡し役として役立つ資格です。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
森林インストラクター(民間資格)
森林インストラクターの登録有効期間は\(\,5\,\)年間です。
登録の更新には、事務手続き(更新手数料\(\,5,000\,\)円)が必要です。
森林インストラクターとは
森林インストラクターは、自然と森林のしくみ、森林づくりと林業、山村の暮らしと文化、森林内での活動、安全対策のすべてについて知識と技術を持った「森の案内人」です。
森林を利用する一般の人が、心地よく過ごし、楽しみ、感じ、森林を深く知ることができるよう、森林や林業に関する適切な知識を伝え、樹木とその役割についてを深く知ることができるよう、森の案内や森林内での野外活動を通してお手伝いをします。
受験資格
【一次試験(筆記試験)】
\(\,20\,\)歳以上の人
【二次試験(実技試験と面接)】
一次試験(筆記試験)を合格した人
試験内容と受験対策方法
試験内容
【一次試験(筆記試験)】
試験科目(試験時間):\(\,4\,\)科目(森林・林業・森林内の野外活動・安全及び教育)
■森林(\(\,80\,\)分)
森林の仕組み、植生の遷移/樹木、森林の動植物/森林の地質、土壌と水文/その他森林に関すること
■林業(\(\,80\,\)分)
山村と農林業/森林の効用/森林の施業/木材及び特用林産物(きのこを含む)の利用/その他林業に関すること
■森林内の野外活動(\(\,60\,\)分)
森林レクリエーション/キャンピング/ネイチャークラフト/その他森林内の野外活動に関すること
■安全及び教育(\(\,60\,\)分)
安全の知識(気象を含む)、救急処置法/環境教育、自然保護/指導技術、企画の立て方/その他安全及び教育に関すること
合格基準:\(\,60\,\)%以上(全\(\,4\,\)科目が合格に達したとき一次試験の合格者となります)
●免除について
\(\,1.\,\)一次試験の合格科目はその合格年度を含めて\(\,5\,\)年間に行われる試験に限り、受験申込書に試験一部免除申請書を添付することで免除になります。
\(\,2.\,\)技術士法に基づく森林部門の技術士である人は、受験申込書に試験一部免除申請書を添付することで、林業科目の試験が免除されます。
【二次試験(実技試験と面接)】
「実技試験」とあらかじめ提示される素材の一つを使って、森林インストラクターとしての模擬演技をします。
●免除について
全国森林レクリエーション協会が認定する、国や地方公共団体等が実施する森林インストラクターに関する講習を修了した人は申請により実技試験が免除されます。
資格試験(一次試験)の対策方法
一次試験の合格の条件は、\(\,5\,\)年以内に\(\,4\,\)科目のすべてについて合格点(\(\,6\,\)割以上と言われています)を取ることです。
\(\,1\,\)度の試験で全ての科目に合格する必要はないので、数年に分けて合格を目指しても良いのです。
自分の得意分野から、無理をせず着実に勉強を進めましょう。
試験の出題方法は選択方式と記述式となるので、文章をまとめる力も必要となります。
試験当日は自分が学んだ内容を少しでも多く書いて解答用紙を埋めることが重要です。
資格試験の出題範囲はとても広く科目数も\(\,4\,\)科目となりますが、各科目の範疇は次の通りです。
中心となる科目は、「森林」と「林業」です。
■森林
森林生態、森林の遷移、森林の機能、日本の森林、樹木、地球環境と森林、森林内の動物・野鳥・昆虫・キノコ、森林についての歴史や文化など
■林業
工林の施業技術、森林土壌、伐採・搬出、森林や林業に関する法律、山地災害、治山、山村振興、木材の性質、木材加工、特用林産物の生産利用、林業・林産業の動向など
■森林内の野外活動
野外活動全般、キャンプ、登山、ネイチャークラフト、野外でのゲームなど野外活動全般
■安全及び教育
自然の中での危険を回避する技術、救命救急、自然保護の理念、日本人の自然・森林・樹木・木に対する文化、活動の企画、伝え方など
《テキスト・問題集・参考書籍》
●森林インストラクター養成講習テキスト選集
森林インストラクター資格試験を受験する際の基本となる参考書
●森林インストラクター資格試験問題例集
資格試験受験の手引き、資格試験受験の対策、これまでの科目別・問題解答例で構成
●「森林・林業体験の基礎」―森林・山の危険と対処―
森林・林業体験を実践する上で必要となる基礎的技術と危険への対処について
●「森林環境教育の手引き」
森林環境教育や自然体験活動を行う際に必要な基礎知識や技術、事例、注意事項等を取りまとめ
※購入は全国森林レクリエーション協会HPで確認してください。
試験頻度および日時や時期
年\(\,1\,\)回実施
【一次試験(筆記試験)】
\(\,10\,\)月
【二次試験(実技試験と面接)】
\(\,11\,\)月
試験会場
【一次試験(筆記試験)】
札幌市・仙台市・東京都・名古屋市・大阪市・高知市・福岡市
※試験会場は受験票または全国森林レクリエーション協会HPで確認してください。
【二次試験(実技試験と面接)】
東京都
※試験会場は全国森林レクリエーション協会HPで確認してください。
受験料
\(\,18,000\,\)円
※資格登録料は別途\(\,5,000\,\)円
過去数年の平均合格率および難易度
過去数年の平均合格率は\(\,25\,\)%前後で易しい試験ではありません。
難易度は高いと言えます。
主催・試験実施団体
名称:一般社団法人 全国森林レクリエーション協会
住所:東京都文京区後楽1-7-12 林友ビル6階
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