電気工事士の資格には、第一種と第二種の2種類があります。
第二種は、一般住宅や店舗などの600ボルト以下で受電する設備の工事に従事できます。
ここでは、第二種電気工事士の申込期間や試験日などの試験概要と合格率や難易度および勉強方法には過去問がポイントになることをお伝えします。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
第二種電気工事士(国家資格 業務独占)
一般の住宅や、ビル、工場、商店などの電気設備の安全を守るために、工事の内容によって一定の資格を取得した人でなければ電気工事を行ってはならないことが法令で決められています。
その資格を取得した人が電気工事士です。
電気工事の範囲によって第二種と第一種に分かれています。
第二種電気工事士は、一般住宅や店舗などの\(\,600\,\)ボルト以下で受電する設備の工事に従事できます。
受験資格
【筆記試験】
筆記試験は誰でも受験できます。
【技能試験】
筆記試験に合格することで技能試験の受験資格が与えられます。
試験内容と受験対策方法
試験は筆記試験と技能試験が行われます。
筆記試験免除の取り扱いは次の通りです。
●上期の筆記試験に合格した場合
筆記試験免除の権利は、その年度の下期試験だけに有効となります。
●下期の筆記試験に合格した場合
筆記試験免除の権利は、次年度の上期試験だけに有効となります。
合格基準:各試験とも試験結果発表日にHPで公表予定となっています。
試験内容
【筆記試験】
出題形式:マークシート式(四肢択一方式)
問題数:\(\,50\,\)問
配点:\(\,1\,\)問\(\,2\,\)点
試験時間:\(\,120\,\)分
出題範囲:
\(\,1.\,\)電気に関する基礎理論
\(\,2.\,\)配電理論及び配線設計
\(\,3.\,\)電気機器・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具
\(\,4.\,\)電気工事の施工方法
\(\,5.\,\)一般用電気工作物の検査方法
\(\,6.\,\)配線図
\(\,7.\,\)一般用電気工作物の保安に関する法令
【技能試験】
技能試験は、筆記試験の合格者と筆記試験免除者が対象となり、出題候補問題(\(\,13\,\)種類)が事前に公表されます。
問題数:出題候補問題\(\,13\,\)種類の中から\(\,1\,\)問が出題
解答方法:配線図に従って基本的な配線の作業・施工
持参した作業用工具により、配線図で与えられた問題を支給される材料で一定時間内に完成させる
試験時間:\(\,40\,\)分
出題範囲:
\(\,1.\,\)電線の接続
\(\,2.\,\)配線工事
\(\,3.\,\)電気機器及び配線器具の設置 他
対策方法
テキスト・参考書での独学
【筆記試験】
毎年、筆記試験問題の出題構成(出題範囲)は上記の通り決まっていて、過去問と似たような問題が出ます。
電気に関する専門的な学歴や知識は必要としていませんので、覚えれば正解できる問題を過去問を中心に効率よく学習することがポイントになります。
\(\,1.\,\)と\(\,2.\,\)は計算問題です。
\(\,3.~7.\,\)が覚えれば正解できる問題となります。
※電気技術者試験センターHPに過去問題と解答が掲載されています。
【技能試験】
技能試験は出題候補問題(\(\,13\,\)種類)が事前に公表され、そのままうち種類が当日の問題になります。
筆記試験から技能試験までは1ヶ月半位時間があるので、候補問題を試験までに繰り返し作業し確実にミスなく出来るよう練習し、自信をつけることがポイントです。
試験申し込み期間
受験案内の配布先
■一般財団法人 電気技術者試験センター 本部事務局
■書店
■河合塾主要校舎
■産業保安監督部(署)
■都道府県庁免状窓口
※詳しくは電気技術者試験センターHPで確認してください。
\(\color{orange}{\fbox{上期試験}}\)
\(\,3\,\)月中旬頃~\(\,4\,\)月上旬頃(筆記試験免除対象者もこの期間)
※年度によって期間が異なりますので必ず、電気技術者試験センターHPで日にちの確認をしてください。
\(\color{magenta}{\fbox{下期試験}}\)
【筆記試験】
\(\,8\,\)月上旬頃~\(\,8\,\)月中旬頃
【筆記試験免除者対象の技能試験】
\(\,9\,\)月上旬頃~\(\,9\,\)月中旬頃
※年度によって期間が異なりますので必ず、電気技術者試験センターHPで日にちの確認をしてください。
試験頻度および日時や時期
\(\color{orange}{\fbox{上期試験}}\)
【筆記試験】 \(\,6\,\)月
【技能試験】 \(\,7\,\)月
※電気技術者試験センターHPで日にちの確認をしてください。
\(\color{magenta}{\fbox{下期試験}}\)
【筆記試験】 \(\,10\,\)月
【技能試験】 \(\,12\,\)月
※電気技術者試験センターHPで日にちの確認をしてください。
試験会場
\(\,47\,\)都道府県の主要都市で実施
※試験場は受験案内で確認してください。
受験料
【郵便局からの払込による申込み】(消印有効)
\(\,9,600\,\)円
【インターネットからの申込み】(初日\(\,10:00\,\)~最終日\(\,17:00\,\)まで)
\(\,9,300\,\)円
過去数年の平均合格率および難易度
\(\large{\color{black}{\fbox{平成30年度}}}\)
\(\color{orange}{\fbox{上期試験}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,74,091\,\)人
合格者数:\(\,42,824\,\)人
合格率:\(\,57.8\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,55,612\,\)人
合格者数:\(\,38,586\,\)人
合格率:\(\,69.4\,\)%
\(\color{magenta}{\fbox{下期試験}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,49,188\,\)人
合格者数:\(\,25,497\,\)人
合格率:\(\,51.8\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,39,786\,\)人
合格者数:\(\,25,791\,\)人
合格率:\(\,64.8\,\)%
\(\color{red}{\fbox{上期・下期}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,123,279\,\)人
合格者数:\(\,68,321\,\)人
合格率:\(\,55.4\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,95,398\,\)人
合格者数:\(\,64,377\,\)人
合格率:\(\,67.5\,\)%
\(\large{\color{black}{\fbox{平成29年度}}}\)
\(\color{orange}{\fbox{上期試験}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,71,646\,\)人
合格者数:\(\,43,724\,\)人
合格率:\(\,61.0\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,55,660\,\)人
合格者数:\(\,39,704\,\)人
合格率:\(\,71.3\,\)%
\(\color{magenta}{\fbox{下期試験}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,40,733\,\)人
合格者数:\(\,22,655\,\)人
合格率:\(\,55.6\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,25,696\,\)人
合格者数:\(\,16,282\,\)人
合格率:\(\,63.4\,\)%
\(\color{red}{\fbox{上期・下期}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,112,379\,\)人
合格者数:\(\,66,379\,\)人
合格率:\(\,59.1\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,81,356\,\)人
合格者数:\(\,55,986\,\)人
合格率:\(\,68.8\,\)%
\(\large{\color{black}{\fbox{平成28年度}}}\)
\(\color{orange}{\fbox{上期試験}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,74,737\,\)人
合格者数:\(\,48,697\,\)人
合格率:\(\,65.2\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,62,508\,\)人
合格者数:\(\,46,317\,\)人
合格率:\(\,74.1\,\)%
\(\color{magenta}{\fbox{下期試験}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,39,791\,\)人
合格者数:\(\,18,453\,\)人
合格率:\(\,46.4\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,22,297\,\)人
合格者数:\(\,15,899\,\)人
合格率:\(\,71.3\,\)%
\(\color{red}{\fbox{上期・下期}}\)
【筆記試験】
受験者数:\(\,114,528\,\)人
合格者数:\(\,67,150\,\)人
合格率:\(\,58.6\,\)%
【技能試験】
受験者数:\(\,84,805\,\)人
合格者数:\(\,62,216\,\)人
合格率:\(\,73.4\,\)%
ここ数年の平均合格率は筆記試験が約\(\,60\,\)%、技能試験においては\(\,70\,\)%です。
勉強方法のポイントはハッキリしているので、コツコツと過去問題を解いて覚える学習を続けて、候補問題を繰り返し作業し自信をつけられれば、難易度は比較的易しい資格と言えるでしょう。
⇒ 電気工事士1種の試験概要と合格率や難易度および勉強方法と過去問
第二種電気工事士の上位資格となる第一種電気工事士はこちらから確認できます。
次のステップとして、第3種電気主任技術者・2級電気工事施工管理技士・電気通信主任技術者(伝送交換)・電気通信主任技術者(線路)・電気通信設備工事担当者などの資格所得を目指してみましょう。
主催・試験実施団体
名称:一般財団法人 電気技術者試験センター
住所:東京都中央区八丁堀2-9-1 RBM東八重洲ビル8F
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