電気通信主任技術者は、電気通信ネットワークの工事、維持や運用に関する事項の監督責任者です。
ここでは、電気通信主任技術者(線路)試験の日程や科目、出題範囲と気になる合格率や難易度をお伝えします。

資格は設備の種類に応じて、「線路主任技術者」と「伝送交換主任技術者」の2種類に区分されます。

資格または検定試験名(正式名称と通称)

電気通信主任技術者(線路)(国家資格 必置

電気通信主任技術者試験は「電気通信事業法第\(\,48\,\)条」の規定により行われる国家試験で、電気通信事業者は事業用電気通信設備を直接に管理する事業場ごとに、電気通信主任技術者を選任しなければなりません。

電気通信主任技術者資格者証の種類区分と監督の範囲

●線路主任技術者
電気通信事業の用途に提供する、線路設備およびこれらに附属する設備の工事、維持および運用
・線路設備
電柱に敷設されている電話回線や国際電話に使用する海底ケーブル、また市内を走る埋設通信線それらを収容する洞道(トンネル)、マンホール、ハンドホール、管路 など

●伝送交換主任技術者
電気通信事業の用途に提供する、伝送交換設備およびこれに附属する設備の工事、維持および運用
・事業用電気通信設備
線路設備以外のもの(伝送設備や無線設備、交換設備を中心にサーバや電力設備 など)

 ⇒ 電気通信主任技術者(伝送交換)試験の日程,科目,出題範囲および合格率と難易度

受験資格

誰でも受験できます。

試験内容

試験時間:全科目\(\,6\,\)時間
試験科目ごとの試験時間:
・電気通信システム(\(\,80\,\)分)
・専門的能力(\(\,100\,\)分)
・線路設備および設備管理(\(\,100\,\)分)
・法規(\(\,80\,\)分)
出題形式:多岐選択式 マークシート方式
合格基準:\(\,60\,\)点以上(\(\,100\,\)点満点)
出題範囲:
1.電気通信システム
【電気通信工学の基礎】
・電気工学の基礎
電磁気学、電気回路(直流回路・交流回路)など
・通信工学の基礎
電子回路・デジタル回路、光通信用素子、計測、情報工学 など
【電気通信システムの大要】
・電気通信システムの基礎理論
伝送の基礎、交換の基礎、データ通信の基礎、無線の基礎、通信電力の基礎、線路の基礎 など
・電気通信システムの構成
電気通信網の基礎、移動通信網の基礎、IPネットワークの基礎 など

2.専門的能力
下記の専門分野(通信線路・通信土木・水底線路)のうちからいずれか\(\,1\,\)分野を選択します。
■通信線路
【設備】
・通信線路伝送技術
アクセス系線路の伝送技術、中継系光ファイバケーブルの伝送技術 など
・通信ケーブル     
通信ケーブルの種類・特性及び適用、通信ケーブルの敷設・接続方法 など
・架空線路構造物
架空線路構造物の種類・特性及び適用 など
・通信線路設備保守技術
通信ケーブル監視技術、通信ケーブルの維持管理技術 など
【設計】
・アクセス系線路設計
光ファイバケーブル設計、メタリックケーブル設計、HFC設計 など
・中継系線路設計
光ファイバケーブル設計 など
・電磁的妨害・腐食被害対策
誘導対策、雷害対策 、電食対策、腐食・損傷対策、接地対策 など
【工学】
・ケーブルの伝送理論
光ファイバケーブルの伝送理論、メタリックケーブル・同軸ケーブルの伝送理論 など

■通信土木
【設備】
・通信土木工学     
土質力学、構造力学、材料力学、耐震工学 など
・通信土木設備     
通信管路、マンホール設備、ハンドホール設備、とう道、その他設備 など
・通信土木設備保守技術
点検・診断技術、補修・補強技術 など
【設計】
・通信管路
通信管路の設計、通信管路の建設工法、通信管路の災害対策 など
・マンホール
マンホールの設計、マンホールの建設工法、マンホールの災害対策 など
・とう道
とう道の設計、とう道の建設工法、とう道の災害対策 など

■水底線路
【設備】
・水底線路中継伝送技術
水底光ファイバケーブルの中継伝送技術 など
・水底ケーブル     
水底ケーブルの種類・特性及び適用、水底ケーブルの接続方法 など
・水底ケーブル装置
水底ケーブル装置の特性及び適用、水底ケーブル装置の接続方法 など
・敷設・埋設技術
敷設技術、埋設技術 など
・水底線路設備保守技術
水底ケーブル監視技術、水底ケーブル維持管理技術 など
【設計】
・水底ケーブル設計
ルート選定、水底光ファイバケーブル設計 など
【工学】
・ケーブルの伝送理論
光ファイバケーブルの伝送理論、メタリックケーブル・同軸ケーブルの伝送理論 など

3.線路設備および設備管理
【線路設備の概要】
・線路設備を構成する各分野の概要
通信線路の概要、通信土木の概要、水底線路の概要 など
【線路設備の設備管理】
・線路設備の設備管理一般
設備管理の概要、通信品質 など
・線路設備の工事管理     
工事計画、工程管理、品質管理、安全管理 など
・線路設備の維持・運用管理
維持・運用、予防保全、安全・信頼性対策 など
【セキュリティ管理】
・セキュリティ管理の概要
セキュリティ管理手法、セキュリティ管理技術 など
・セキュリティ対策     
物理的セキュリティ対策、ネットワークセキュリティ対策、その他の情報セキュリティ対策 など

4.法規
・電気通信事業法及びこれに基づく命令
電気通信事業法、電気通信事業法施行規則、電気通信主任技術者規則、事業用電気通信設備規則、端末設備等規則 など
・有線電気通信法及びこれに基づく命令
有線電気通信法、有線電気通信設備令、有線電気通信設備令施行規則 など
・電波法及びこれに基づく命令
電波法、電波法施行規則、無線従事者規則 など
・不正アクセス行為の禁止等に関する法律及びこれに基づく命令
不正アクセス行為の禁止等に関する法律 など
・電子署名及び認証業務に関する法律及びこれに基づく命令
電子署名及び認証業務に関する法律 など
・国際電気通信連合憲章および国際電気通信連合条約の大要
国際電気通信連合憲章、国際電気通信連合条約 など

試験頻度および日時や時期

年\(\,2\,\)回実施  \(\,7\,\)月・\(\,1\,\)月

試験会場

全国\(\,15\,\)地区
札幌・仙台・埼玉・東京・横浜・新潟
金沢・長野・名古屋・大阪・広島・松山
福岡・熊本・那覇

※試験会場は受験票で確認してください。

受験料

【\(\,1\,\)科目】\(\,16,600\,\)円
【\(\,2\,\)科目】\(\,17,300\,\)円
【\(\,3\,\)科目】\(\,18,000\,\)円
【全科目】\(\,18,700\,\)円

過去数年の平均合格率および難易度

●平成30年度
【第2回】
受験者数:\(\,915\,\)人
合格者数:\(\,293\,\)人
合格率:\(\,32.0\,\)%

■全科目
受験者数:\(\,106\,\)人
合格率:\(\,4.7\,\)%

■3科目受験者
受験者数:\(\,198\,\)人
合格率:\(\,6.1\,\)%

■2科目受験者
受験者数:\(\,384\,\)人
合格率:\(\,34.1\,\)%

■1科目受験者
受験者数:\(\,221\,\)人
合格率:\(\,62.9\,\)%

【第1回】
受験者数:\(\,769\,\)人
合格者数:\(\,233\,\)人
合格率:\(\,30.3\,\)%

■全科目
受験者数:\(\,72\,\)人
合格率:\(\,1.4\,\)%

■3科目受験者
受験者数:\(\,170\,\)人
合格率:\(\,5.9\,\)%

■2科目受験者
受験者数:\(\,304\,\)人
合格率:\(\,26.0\,\)%

■1科目受験者
受験者数:\(\,213\,\)人
合格率:\(\,62.4\,\)%

●平成29年度
【第2回】
受験者数:\(\,1,039\,\)人
合格者数:\(\,334\,\)人
合格率:\(\,32.1\,\)%

■全科目
受験者数:\(\,141\,\)人
合格率:\(\,2.1\,\)%

■3科目受験者
受験者数:\(\,211\,\)人
合格率:\(\,5.7\,\)%

■2科目受験者
受験者数:\(\,401\,\)人
合格率:\(\,31.9\,\)%

■1科目受験者
受験者数:\(\,266\,\)人
合格率:\(\,64.3\,\)%

【第1回】
受験者数:\(\,920\,\)人
合格者数:\(\,143\,\)人
合格率:\(\,15.5\,\)%

■全科目
受験者数:\(\,118 \,\)人
合格率:\(\,0.8\,\)%

■3科目受験者
受験者数:\(\,210\,\)人
合格率:\(\,2.9\,\)%

■2科目受験者
受験者数:\(\,337\,\)人
合格率:\(\,10.4\,\)%

■1科目受験者
受験者数:\(\,236\,\)人
合格率:\(\,34.7\,\)%

●平成28年度
【第2回】
受験者数:\(\,1,063\,\)人
合格者数:\(\,244\,\)人
合格率:\(\,23.0\,\)%

■全科目
受験者数:\(\,160\,\)人
合格率:\(\,1.3\,\)%

■3科目受験者
受験者数:\(\,242\,\)人
合格率:\(\,5.4\,\)%

■2科目受験者
受験者数:\(\,400\,\)人
合格率:\(\,20.0\,\)%

■1科目受験者
受験者数:\(\,249\,\)人
合格率:\(\,55.0\,\)%

【第1回】
受験者数:\(\,1,002\,\)人
合格者数:\(\,253\,\)人
合格率:\(\,25.2\,\)%

■全科目
受験者数:\(\,129\,\)人
合格率:\(\,1.6\,\)%

■3科目受験者
受験者数:\(\,209\,\)人
合格率:\(\,2.4\,\)%

■2科目受験者
受験者数:\(\,370\,\)人
合格率:\(\,23.0\,\)%

■1科目受験者
受験者数:\(\,279\,\)人
合格率:\(\,52.3\,\)%

過去数年の平均合格率は約\(\,26\,\)%で、難易度は高い試験と言えます。

ただし、\(\,1\,\)回の試験で全科目を合格する必要はありません。
科目別合格制となっているので、過去に受験して科目合格している当該科目は試験免除を受ける事ができます。
計画的に受験科目の勉強を進めて\(\,3\,\)年間で合格を目指しましょう。

※科目合格で試験免除の適用が受けられるのは、科目合格した試験が行われた月の翌月の初めから\(\,3\,\)年間のうちに実施される試験迄です。

主催・試験実施団体

名称:一般財団法人 日本データ通信協会 電気通信国家試験センター事務所
住所:東京都豊島区巣鴨2丁目11番1号 巣鴨室町ビル6階

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