登山ガイド資格はステージ1,2,3がありますので各ステージの資格試験の内容と受験料金や教本(テキスト)をお伝えします。
国内における登山のガイドができる資格ですがステージによって行動できる範囲が変わります。
協会が定める登山経験等による受験基準もありますので確認しておきましょう。

資格または検定試験名(正式名称と通称)

登山ガイド資格(民間資格)

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{登山ガイド ステージⅠ}}}\)  

国内の無積雪期において、山地・山岳地帯の整備された登山道で登山ガイドができる資格。

⇒ 登山ガイド資格ステージ1検定試験の受験資格と日程や問題内容と難易度

【行動できる範囲】
無積雪期の一般登山道や登山地図の実線で示された登山道となります。
破線、難路と示された登山道は除き、沢登りはできません。
 
 \(\large{\color{orange}{\fbox{登山ガイド ステージⅡ}}}\) 

国内で四季を通じて整備された登山道で登山ガイドができる資格。
※スキーガイド分野は別に資格を取得する必要があります。

⇒ 登山ガイド資格ステージ2検定試験の受験資格と日程や問題内容と難易度

【行動できる範囲】
無積雪期の一般登山道や登山地図の実線で示されたコースとなります。
破線、難路と示された登山道は除き、沢登りはできません。
積雪期は森林限界を越えないで、冬季もロープウェイなどが開設されている施設から2~3で日帰りできる範囲です。 

例:北八ヶ岳中山峠~高見石・縞枯山・北横岳までで、天狗岳・硫黄岳は範囲外です。
※詳しくは、自然ガイド・登山ガイドにおけるガイド対顧客標準人数比率に係る規定を確認してください。

 \(\large{\color{red}{\fbox{登山ガイド ステージⅢ}}}\)

国内で無積雪期を通じて登山道が示されているコースの登山ガイドができる資格。
積雪期は、通年営業を行う施設(山小屋・レストハウスなど)から容易に登山出来る領域で、岩稜・急峻な雪稜を持たない範囲をガイドできる資格。
※スキーガイド分野は別に資格を取得する必要があります。

⇒ 登山ガイド資格ステージ3検定試験の受験資格と日程や問題内容と難易度

【行動できる範囲】
無積雪期の一般登山道や登山地図の実線、破線で示されたとなります。
東北や北海道などのテント泊や避難小屋を利用する縦走コースや容易な沢登りコースなど。
積雪期は、山小屋から日帰り可能な容易な雪山登山です。

例:北八ヶ岳中山峠~高見石・縞枯山・北横岳・天狗岳・硫黄岳・蓼科山 など
※詳しくは、自然ガイド・登山ガイドにおけるガイド対顧客標準人数比率に係る規定を確認してください。

ガイド資格認定

 

全科目に合格し、且つ、受験者義務講習を修了した者へは、ガイド資格認定通知書を発行する。
認定通知書受給者は、本会正会員団体に入会し、正会員団体より入会手続を行う。
手続きが完了したものには正会員団体を通して、本会よりガイド資格認定証(本会正会員証)およびガイドバッチを付与する。
本会に入会しなければガイド活動を行うことは出来ない。

※出典:日本山岳ガイド協会HPより

 

資格更新について

 \(\color{magenta}{\fbox{登山ガイド ステージⅠ}}\)

資格更新は\(\,3\,\)年毎に\(\,4\,\)単位以上の資格更新研修を修了することで更新される。
自己の有効期限内に満\(\,65\,\)歳に達したとき、その間\(\,1\,\)回以上の資格更新研修会を履修し次の資格有効期間を確定している者は、その後3年毎に\(\,2\,\)日間の机上研修を修了することで更新される。
実技研修免除の年齢を越えて資格を取得した者は、\(\,1\,\)回以上の更新研修会を修了した後に年齢による実技研修免除が適応される。
また、この資格の有効期限内に登山ガイドステージⅡ資格を取得した場合、そこから新しい資格としての有効期限が発生する。
すでに更新研修を修了させ、登山ガイドステージⅠの資格を更新していたとしてもその更新は登山ガイドステージⅡ資格には反映されない。

※出典:日本山岳ガイド協会HPより

 \(\color{orange}{\fbox{登山ガイド ステージⅡ}}\)

資格更新は\(\,3\,\)年毎に\(\,4\,\)単位以上の資格更新研修を修了することで更新される。
自己の有効期限内に満\(\,65\,\)歳に達したとき、その間\(\,1\,\)回以上の資格更新研修会を履修し次の資格有効期間を確定している者は、その後\(\,3\,\)年毎に\(\,2\,\)日間の机上研修を修了することで更新される。
実技研修免除の年齢を越えて資格を取得した者は、\(\,1\,\)回以上の更新研修会を修了した後に年齢による実技研修免除が適応される。
また、この資格の有効期限内に登山ガイドステージⅢ資格を取得した場合、そこから新しい資格としての有効期限が発生する。
すでに更新研修を修了させ、登山ガイドステージⅡの資格を更新していたとしてもその更新は登山ガイドステージⅢ資格には反映されない。

※出典:日本山岳ガイド協会HPより

 \(\color{red}{\fbox{登山ガイド ステージⅢ}}\)

資格更新は\(\,3\,\)年毎に\(\,4\,\)単位以上の資格更新研修を修了することで更新される。
自己の有効期限内に満\(\,65\,\)歳に達したとき、その間\(\,1\,\)回以上の資格更新研修会を履修し次の資格有効期間を確定している者は、その後\(\,3\,\)年毎に\(\,2\,\)日間の机上研修を修了することで更新される。
実技研修免除の年齢を越えて資格を取得した者は、\(\,1\,\)回以上の更新研修会を修了した後に年齢による実技研修免除が適応される。

※出典:日本山岳ガイド協会HPより

受験資格

 \(\color{magenta}{\fbox{登山ガイド ステージⅠ}}\)

■満\(\,20\,\)歳以上で健康で体力があること、通算\(\,120\,\)日以上の登山経験をもち、そのうちに積雪期登山経験を\(\,10\,\)日間以上持つ人。

 \(\color{orange}{\fbox{登山ガイド ステージⅡ}}\)

■満\(\,20\,\)歳以上で健康で体力があること、通算\(\,120\,\)日以上の登山経験をもち、そのうちに厳冬期での積雪期登山経験を\(\,20\,\)日間以上持つ人。

 \(\color{red}{\fbox{登山ガイド ステージⅢ}}\)

■登山ガイドステージⅡの資格を取得し、書類審査日までに同資格として正会員入会後\(\,1\,\)年を経過した人で、かつ同資格として\(\,100\,\)日以上のガイド実務経験を持つ人。
■沢登り\(\,1\,\)級以上を\(\,12\,\)ルート以上遡行した経験を持ち、うち\(\,6\,\)ルート以上は先頭をつとめている人。
危急時対応技術講習会、もしくはファーストエイド講習会を修了している人。

試験内容と受験対策方法

試験内容

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{登山ガイド ステージⅠ}}}\)

筆記試験実技検定試験です。
一次試験の筆記試験に合格した人が、二次試験の実技検定試験を受験することが出来ます。

【一次試験の有効年数】
一次試験の合格有効年数は、合格通知書の発行日から\(\,5\,\)年目の当該日までです。
【二次試験の各科目の有効年数】
各科目の合格有効年数は、合格通知書の発行日から\(\,3\,\)年目の当該日までです。

 \(\color{black}{\fbox{筆記試験(一次試験)}}\)

試験科目:
■共通科目  基礎的知識/ガイド業務関連知識
■専門科目  登山ガイド専門知識/安全管理
■小論文
※他のガイド資格で一次試験に合格している場合は、共通科目が免除されます。
ただし、フリークライミング インストラクター資格者はこの限りではありません。

 \(\color{black}{\fbox{実技検定試験(二次試験)}}\)

試験科目:
■無積雪期ルートガイディング 自然解説技術
■安全管理技術 基礎
■筆記試験(実技検定試験に付帯する筆記試験を行う場合もあります。)

 \(\color{blue}{\fbox{受験者義務講習会}}\)

講習会内容:危急時対応技術講習

ガイドの安全管理にとって重要な科目です。
危急時対応技術講習を受講しない場合には、認定通知書が発行されません。
※他のガイド資格を取得していて、すでに危急時対応技術講習もしくはファーストエイド講習会を受講している場合には免除されます。
※講習会の日程は、日本山岳ガイド協会HPで確認してください。

 \(\large{\color{orange}{\fbox{登山ガイド ステージⅡ}}}\)

筆記試験実技検定試験です。
一次試験の筆記試験に合格した人が、二次試験の実技検定試験を受験することが出来ます。

【一次試験の有効年数】
一次試験の合格有効年数は、合格通知書の発行日から\(\,5\,\)年目の当該日までです。
【二次試験の各科目の有効年数】
各科目の合格有効年数は、合格通知書の発行日から\(\,3\,\)年目の当該日までです。

 \(\color{black}{\fbox{筆記試験(一次試験)}}\)

試験科目:
■共通科目 基礎的知識/ガイド業務関連知識
■専門科目 登山ガイド専門知識/安全管理
■小論文
※他のガイド資格で一次試験に合格している場合は、共通科目が免除されます。
ただし、フリークライミング インストラクター資格者はこの限りではありません。

 \(\color{black}{\fbox{実技検定試験(二次試験)}}\)

試験科目:
■無積雪期ルートガイディング 自然解説技術
■積雪期ルートガイディング 自然解説技術
■安全管理技術 基礎
■雪の安全管理技術 基礎
■スキーガイド ステージⅠ・Ⅱ(選択科目)
■雪崩対策技術
■筆記試験(実技検定試験に付帯する筆記試験を行う場合もあります。)

 \(\color{blue}{\fbox{受験者義務講習会}}\)

講習会内容:危急時対応技術講習

ガイドの安全管理にとって重要な科目です。
危急時対応技術講習を受講しない場合には、認定通知書が発行されません。
※他のガイド資格を取得していて、すでに危急時対応技術講習もしくはファーストエイド講習会を受講している場合には免除されます。
※講習会の日程は、日本山岳ガイド協会HPで確認してください。

 \(\large{\color{red}{\fbox{登山ガイド ステージⅢ}}}\)

書類審査実技検定試験です。
提出書類の整合性と登山歴(ガイド歴)の審査が行われ合否通知が発送されます。
書類審査合格後、ロープワーク技術と岩稜歩行技術を順に受験し合格しないと以降の検定は受験できなせん。

【二次試験の各科目の有効年数】
各科目の合格有効年数は、合格通知書の発行日から\(\,3\,\)年目の当該日までです。

付帯資格「スキーガイドステージⅡ」の受験希望の人は、「危急時対応技術講習」あるいは「ファーストエイド講習」の受講と「雪崩対策技術」検定試験に合格、あるいは免除されないと、「スキーガイドステージⅡ」検定試験を受験することは出来ません。

 \(\color{black}{\fbox{実技検定試験(二次試験)}}\)

試験科目:
■ロープワーク技術と岩稜歩行技術
■無積雪期ルートガイディング
■積雪期ルートガイディング

テキスト・関連書籍での独学

日本山岳ガイド協会より筆記試験の問題集とテキスト(教本・マニュアル)が発行されています。
日本山岳ガイド協会HPより購入できます。

●自然ガイド・登山ガイド 職能別ガイド検定試験 筆記試験過去問題集
●ガイドマニュアル【山岳ガイド編】
●ガイドの基礎的知識教本 改訂版
●自然・登山ガイドの専門的知識教本
●山のファーストエイド教本
●雪の安全管理・雪崩対策技術教本
●百万人の山と自然「講座 登山 基礎」 増補改訂版 など

筆記試験については、、日本山岳ガイド協会発行のテキストを熟読し、忠実に問題集解いて行きましょう。

小論文では、原稿用紙\(\,2\,\)枚目の最後の行まで埋めることが重要です。

試験頻度および日時や時期

 \(\color{black}{\fbox{筆記試験}}\)

年\(\,2\,\)回実施  \(\,6\,\)月・\(\,11\,\)月

 \(\color{black}{\fbox{実技試験}}\)

日本山岳ガイド協会HPで確認してください。

試験会場

 \(\color{black}{\fbox{筆記試験}}\)

東京・大阪

 \(\color{black}{\fbox{実技試験}}\)

各地の山

※会場は日本山岳ガイド協会HPで確認してください。

受験料

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{登山ガイド ステージⅠ}}}\)

 \(\color{black}{\fbox{筆記試験}}\)

\(\,20,000\,\)円
他のガイド資格で一次試験合格している場合は共通科目が免除され、受験料は\(\,15,000\,\)円となります。
※ただし、フリークライミング インストラクター資格者はこの限りではありません。

 \(\color{black}{\fbox{実技試験}}\)

【無積雪期ルートガイディング 自然解説技術】 \(\,30,000\,\)円
認定養成指導者による同等の検定を経ている場合は免除されます。この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。
【安全管理技術 基礎】 \(\,30,000\,\)円

 \(\color{blue}{\fbox{危急時対応技術講習}}\)

\(\,25,000\,\)円

 \(\large{\color{orange}{\fbox{登山ガイド ステージⅡ}}}\)

 \(\color{black}{\fbox{筆記試験}}\)

\(\,20,000\,\)円
他の資格で一次試験合格している場合は共通科目が免除され、受験料は\(\,15,000\,\)円となります。
※ただし、フリークライミング インストラクター資格者はこの限りではありません。

 \(\color{black}{\fbox{実技試験}}\)

【無積雪期ルートガイディング 自然解説技術】 \(\,30,000\,\)円
認定養成指導者による同等の検定を経ている場合は免除されます。この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。
【積雪期ルートガイディング 自然解説技術】 \(\,30,000\,\)円
認定養成指導者による同等の検定を経ている場合は免除されます。この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。
【安全管理技術 基礎】 \(\,30,000\,\)円
【雪の安全管理技術 基礎】  \(\,30,000\,\)円
認定養成指導者による同等の検定を経ている場合は免除されます。この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。

 \(\color{green}{\fbox{選択科目}}\)

【スキーガイド ステージⅠ】 \(\,50,000\,\)円
認定養成指導者による同等の検定を経ている場合は免除されます。
この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。

■スキーガイド ステージⅡ
付帯資格としてスキーガイドステージⅡ資格を希望する場合は、
危急時対応技術講習あるいはファーストエイド講習の受講と、雪崩対策技術検定とスキーガイドステージⅡ検定の\(\,2\,\)科目を合格することが必要です。
【雪崩対策技術 免除規定】 \(\,50,000\,\)円
日本雪崩ネットワークのレベル1修了者は認定養成指導者による推薦をもって免除申請することができます。
この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。
【スキーガイドステージⅡ】 \(\,120,000\,\)円

 \(\color{blue}{\fbox{危急時対応技術講習}}\)

\(\,25,000\,\)円

 \(\large{\color{red}{\fbox{登山ガイド ステージⅢ}}}\)

 \(\color{black}{\fbox{書類審査料}}\)

\(\,5,000\,\)円

 \(\color{black}{\fbox{実技試験}}\)

【ロープワーク技術と岩稜歩行技術】 \(\,40,000\,\)円
【無積雪期ルートガイディング】 \(\,50,000\,\)円
【積雪期ルートガイディング】 \(\,50,000\,\)円

 \(\color{green}{\fbox{選択科目}}\)

【スキーガイド ステージⅠ】 \(\,50,000\,\)円
認定養成指導者による同等の検定を経ている場合は免除されます。この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。

■スキーガイド ステージⅡ
付帯資格としてスキーガイドステージⅡ資格を希望する場合は、
危急時対応技術講習あるいはファーストエイド講習の受講と、雪崩対策技術検定とスキーガイドステージⅡ検定の\(\,2\,\)科目を合格することが必要です。
【雪崩対策技術】 \(\,50,000\,\)円
日本雪崩ネットワークのレベル1修了者は認定養成指導者による推薦をもって免除申請することができます。
この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。
【スキーガイドステージⅡ】 \(\,120,000\,\)円
 

主催・試験実施団体

名称:公益社団法人 日本山岳ガイド協会
住所:東京都新宿区四谷三栄町6番9号 丸藤ビル2階