ファッション色彩能力検定は、ファッションに役立つ色彩のセンスと実用的な知識を問う検定試験で、3級・2級・1級の3つに分かれています。
ここでは、ファッション色彩能力検定1級の試験日程や試験内容と、気になる過去問題や対策講座ついてお伝えします。
資格または検定試験名
ファッション色彩能力検定:(民間資格)
ファッション色彩能力検定は、\(\,3\,\)級・\(\,2\,\)級・\(\,1\,\)級の\(\,3\,\)つに分かれています。
ファッション色彩能力検定とは
ファッション色彩能力検定とは、
ファッション関連の仕事をする上で必要となる流通・マーケティング、ファッション商品の専門的知識や教育や企業の実務で活用できる能力と知識を問う検定試験です。
色彩に関する民間資格は他にもありますが、ファッション色彩能力検定は特にファッションに役立つ色彩のセンスと実用的な知識の両方を問われる試験です。
ファッション関連の店舗で働いている人はもちろん、ビジネスで色彩を活かす際にも役立てることができます。
色彩と直接関わる仕事に就きたいと考えている人や、アパレル業界でキャリアアップを目指したい人に適した資格となるでしょう。
色彩に関する他の民間資格と比べてみましょう。
ファッション色彩能力検定3級・2級・1級のレベル
それぞれのレベルは次のようになっています。
●3級
■ファッション系専門学校や大学などでファッション色彩に関する基礎知識と技術についての教育を\(\,1\,\)年間学んだ程度
■アパレル企業や小売企業などでアシスタント的な業務に就き、ある程度の自己判断をしながら色彩に関する業務を遂行できるレベル
■商品企画やデザインに関連する業務であれば、商品色の原案を目的に沿って複数提案できる程度の色彩スキルを持レベル
■販売関連業務であれば、店頭で色彩的な視点から商品陳列や展示ができるスキルを持ち、接客ではお客様に対して初歩的なカラーコーディネーションを適切にアドバイスできるレベル
⇒ ファッション色彩能力検定3級の試験日程と内容および公式テキスト
●2級
■ファッション系専門学校や大学などでファッション色彩に関する専門的知識と技術についての教育を学んだ程度
■色彩に関連する仕事に就き、業務の目的を把握しそれに沿った計画を立案し実行できるレベル
■商品企画やデザインに関連する業務であれば、与えられた業績データや予測情報、立案されたコンセプトから適切な色彩計画を立案し、商品として実現できるレベル
■販売業務であれば、顧客の購買行動を意識した店舗VMDを色彩の視点から立案でき、顧客の購買目的やパーソナリティを推測しながら適切なコーディネーションができるレベル
⇒ ファッション色彩能力検定2級の試験日程と内容および公式テキスト
●1級
■ファッション分野の諸業務の中で、色彩情報を客観的に収集・分析し、商品や店舗における色彩計画を立案する力を有するレベル
■ファッションに関する色彩の専門家として、その知識や理論を活用し、実務における色彩活用に対して適切なアドバイスができるレベル
1級の受験資格
誰でも受験できます。
1級の試験内容と受験対策方法
試験内容
試験科目:\(\,3\,\)科目(\(\,4\,\)時間)
1. A科目《理論、知識を問う問題》
出題形式:マークシート方式
試験時間:\(\,60\,\)分
試験範囲:
ファッション色彩能力検定\(\,3\,\)級「ファッション色彩Ⅰ」とファッション色彩能力検定\(\,2\,\)級「ファッション色彩Ⅱ」全ての範囲から、色彩に関する理論と知識について、正誤問題や選択問題などの形式で無作為に出題されます。
2. B科目《色を見て答える問題》
出題内容そのものは、ファッション色彩能力検定\(\,3\,\)級・\(\,2\,\)級と同程度の基本的なものですが、色彩に対する正確で適切な判断力が求められます。
出題形式:マークシート方式
試験時間:\(\,60\,\)分
試験範囲:
色彩を見て答える問題が出題。
問題中に図版や写真が提示され、それらを見ながら解答し、必要であれば図版を切り取り、比較しながら解答を導きます。
3. C科目《情報の読み取りと色彩計画》
出題形式:記述式と実技
試験時間:\(\,120\,\)分
試験範囲:
与えられた資料を客観的に整理・分析し、それに基づいた色彩計画を提案することで、色彩理論・知識に対する応用力が検定されます。
言葉による説明や、色票を使った色や配色の提示によって答案を作成します。
答案内容に客観性があり、考えを表現しているかどうか、提示された色彩に根拠があり、矛盾がないかなどが評価されます。
合格基準:
A科目 \(\,85\,\)%以上の正答率が目安
B科目 \(\,85\,\)%以上の正答率が目安
C科目 「客観性」「整合性」「理論・知識の応用力」を複数の審査員が評価
\(\,3\,\)科目すべて合格した場合に「\(\,1\,\)級合格」となります。
※科目合格制度はありません。
対策方法
●ファッション色彩能力検定試験1級の主要ポイント
\(\,1.\,\) 知識の正確さ
\(\,2.\,\) 色彩を判断する正確さ
\(\,3.\,\) 客観的に色彩を捉える能力
ファッション色彩能力検定\(\,1\,\)級に指定の公式テキストはありません。
しかし、ファッション色彩能力検定\(\,3\,\)級・\(\,2\,\)級の公式テキストに多くのヒントがあります。
《マークシート方式》
A科目・B科目は、下記のファッション色彩能力検定\(\,3\,\)級・\(\,2\,\)級の公式テキストから幅広く出題され、知識の正確さや色彩に対する判断の的確さを問われ、正答率の高さをが重視されます。
※下記の公式テキストは、日本ファッション教育振興協会HPより購入できます。
【3級 公式テキスト】
●「ファッション色彩〔Ⅰ〕」
色彩に関する基本的な理論を網羅するとともに、ファッションに関する写真も具体的に例示しながらわかりやすく解説されています。
《内容》
第1章 概論-色彩のはたらき
・生活における色彩のはたらき
・ファッションにおける色彩の役割
第2章 色彩の体系
・色の三属性
・ヒュー&トーン
第3章 色彩理論-基礎
・色の成り立ち
・光と色
・三原色と混色
・視覚と色
・色彩と心理
第4章 色彩の技術
・配色の基礎
・色彩構成の基礎
第5章 ファッション産業と色彩
・ファッション産業における色彩の役割
・企画段階の色彩
・生産段階の色彩
・流通段階の色彩
【2級 公式テキスト】
●「ファッション色彩Ⅱ」
基礎理論を掘り下げた色彩学的知識や、ファッション業界での実務を想定した色彩テクニックや活用方法が解説されています。
《内容》
第1章 概論 産業における色彩
・産業と色彩
・ファッション産業と色彩
第2章 色彩理論 光・視覚・心理
・光と色
・色覚のしくみ
・色彩と心理
第3章 色彩体系 色名とカラーシステム
・色名
・三属性による色の表示方法
・色見本とカラーコード
第4章 配色と色彩調和
・流行配色
・調和の技術
・色彩調和論
・ファッションイメージとカラーコディネーション
第5章 ファッション産業における色彩計画
・ファッション産業において色彩を取り扱う姿勢
・情報としての色彩
・商品企画における色彩計画
・生産段階における色彩
・販売における色彩計画
・パーソナルコーディネーションと色彩
《実技テスト》
色彩を実際に扱う力の有無を問われ、与えられた条件に対して冷静に判断し、適切な知識や理論を援用し、根拠のある色彩の取り扱いをしているかどうかを判定されます。
■1級過去問題を頒布
日本ファッション教育振興協会より、\(\,1\,\)級過去問題が頒布されます。
※ただし解答は含まれていません。
在庫に限りがあるものなので、早めに問い合わせましょう。
申込方法:
日本ファッション教育振興協会
TEL:03-6300-0263(平日9:30~17:30)
■1級対策講座
1級合格を目指し、必要な知識の整理とC科目に必要とされる情報分析、および提案、プレゼンテーションに対する実践的なスキルを訓練する講座が行われます。
※日時、会場、金額などは、BUNKAファッション・オープンカレッジに問い合わせてください。
TEL:03-3299-2233
1級の試験頻度および日時や時期
年\(\,1\,\)回実施 \(\,2\,\)月
※詳しい日程は、日本ファッション教育振興協会HPで確認してください。
1級の出願先と出願期間
【出願先】
協会事務局(一般財団法人日本ファッション教育振興協会)
〒151-0053 東京都渋谷区代々木3-14-3紫苑学生会館2階)
※日本ファッション教育振興協会HPより願書のPDFをダウンロードしてください。
【出願期間】
\(\,11\,\)月〜翌年\(\,1\,\)月
※詳しい日程は、日本ファッション教育振興協会HPで確認して、期間内に出願先へ必着してください。
1級の試験会場
東京
※日本ファッション教育振興協会HPより願書のPDFをダウンロードし、受験地を確認してください。
1級の受験料
\(\,14,000\,\)円(税込・材料費含む)
主催・試験実施団体
名称:一般財団法人 日本ファッション教育振興協会
住所:東京都渋谷区代々木3-14-3 紫苑学生会館内
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