福祉住環境コーディネーター検定試験1級の試験日と内容や気になる過去問、合格率や難易度についてお伝えします。

福祉住環境コーディネーターとは、超高齢化社会を迎えた日本で高齢者や障がい者に対し、福祉・医療・建築について体系的に幅広い知識を身に付け、できるだけ自立しいきいきと生活できる住環境を提案するアドバイザーです。
認定区分は3級~1級の3段階です。

資格または検定試験名(正式名称と通称)

福祉住環境コーディネーター検定試験1級(公的資格

認定区分(3段階)各級の基準

●3級
子供から高齢者にわたる全世代を対象に、生活者の視点から地域コミュニティ・まちづくりを含んだ「福祉住環境整備の基礎知識」を理解している。
【対象者】不動産、工務店等の営業担当者、介護職員初任者研修修了者、在宅介護のための「バリアフリーリフォーム」を検討している人

 ⇒ 福祉住環境コーディネーター3級の試験日と内容や過去問および合格率や難易度

●2級  
福祉住環境に関するさまざまな問題を抽出でき、クライアントのニーズや経済状況、福祉制度、建築による対応、福祉用具による対応等を総合的にあれこれ考え合わせ、各専門職と連携し最適な解決策を提案できるだけの知識・技能を持っている。
【対象者】ケアマネジャーや福祉用具専門相談員介護福祉士、作業療法士、理学療法士、建築士など、専門分野+αの知識を身に付けたい人

 ⇒ 福祉住環境コーディネーター2級の試験日と内容や過去問および合格率や難易度

●1級
新築や住宅改修の具体的なプランニングができ、社会福祉施設までも視野に入れた住環境整備に係わる知識・技能を持ち、安全で快適なまちづくりへの計画に相談に加わり、福祉のまちづくりにも積極的に助言できるような技量と調整力を持っている。
【対象者】行政の都市整備担当者、大規模な福祉施設の企画・設計に携わる人

受験資格

福祉住環境コーディネーター\(\,2\,\)級合格していることが条件です。

試験内容と受験対策方法

試験内容

■前半
\(\,2\,\)級・\(\,3\,\)級の試験範囲および\(\,1\,\)級公式テキストに該当する知識と、それを理解した上での応用力と、実務能力(課題に対する提案力)などの実践力、応用力、総合的判断力が問われます。

出題形式:マークシート方式
試験時間:\(\,120\,\)分
合格基準:\(\,70\,\)点以上(\(\,100\,\)点満点)
出題範囲:
\(\,1.\,\)これからの社会に求められる福祉住環境整備
\(\,2.\,\)福祉住環境コーディネーター1級の目標と役割
\(\,3.\,\)地域福祉の推進-福祉コミュニティづくり-
\(\,4.\,\)地域で支える高齢者ケア
\(\,5.\,\)地域で支える障害者ケア
\(\,6.\,\)ユニバーサルデザインの概念および沿革
\(\,7.\,\)ユニバーサルデザイン環境の整備手法
\(\,8.\,\)高齢者・要介護者向け住宅・施設の流れ
\(\,9.\,\)高齢者住宅・施設の種類と機能
\(\,10.\,\)障害者向け住宅および施設の種類と機能
\(\,11.\,\)福祉住環境のコーディネートの実際
試験当日の持ち物:
■筆記用具(HBまたはBの黒鉛筆・シャープペンシル、プラスチック消しゴムのみ)
■身分証明書(原則として第三者機関発行で、氏名・生年月日・顔写真が揃って確認できる、運転免許証、パスポート、写真付きの住民基本台帳カード、個人番号カード、学生証、社員証など)
※時計がない会場もあるので時計が必要な人は準備しましょう。(原則として腕時計に限ります。スマートフォン、携帯電話などを時計や計算機はNGです。)

■後半
実務能力(課題に対する提案力)などの実践力や応用力、総合的判断力が問われます。

出題形式:記述式
試験時間:\(\,120\,\)分
合格基準:\(\,70\,\)点以上(\(\,100\,\)点満点)
出題範囲:公式テキストに基づき、法令制度は最新の情報の理解を前提として出題されます。

対策方法

テキスト・参考書での独学
通信講座

出題範囲は少子高齢の社会情勢からバリアフリーやユニバーサルデザインにまでおよぶため、幅広い学習をする必要があります。
テキストをじっくり読み込んで、過去問を繰り返し解いて自信をつけるのが合格へのポイントになります。

●公式テキスト
福祉住環境コーディネーター検定試験® \(\,1\,\)級公式テキスト

●過去問題集
福祉住環境コーディネーター検定試験 \(\,1\,\)級過去問題集

独学で合格できる検定試験ですが、通信講座を利用して添削課題を解くことで理解度を高め、合格に向けて効率よく学習を行えるでしょう。

●公式通信講座
公式テキストと過去問題、出題のポイントを解説した冊子などで学習を行います。
平均学習期間は\(\,6\,\)ヶ月間で在籍可能期間は\(\,12\,\)ヶ月間です。

※詳しくは福祉住環境コーディネーター通信講座事務局で確認してください。

試験頻度および日時や時期

年\(\,1\,\)回実施  \(\,11\,\)月

※詳しい日程は東京商工会議所検定試験情報HPで確認してください。

試験会場

全国各地

※試験会場は受験票で確認してください。

受験料

\(\,11,000\,\)円(消費税を\(\,10\,\)%と仮定)

過去数年の平均合格率および難易度

●2018年度
受験者数:\(\,389\,\)人
合格者数:\(\,46\,\)人
合格率:\(\,11.8\,\)%

●2017年度
受験者数:\(\,473\,\)人
合格者数:\(\,28\,\)人
合格率:\(\,5.9\,\)%

●2016年度
受験者数:\(\,533\,\)人
合格者数:\(\,39\,\)人
合格率:\(\,7.3\,\)%

福祉住環境コーディネーター\(\,1\,\)級の合格率は年度によってばらつき(\(\,5.9\,\)%~\(\,11.8\,\)%があります。
しかし、ばらつきがあるとはいえ\(\,1\,\)級は毎年合格率は低く難易度も高いです。

主催・試験実施団体

名称:東京商工会議所 福祉住環境コーディネーター協会
住所:東京都千代田区丸の内2丁目5-1

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福祉住環境コーディネーター資格取得後、住環境関連の代表格となる建築士や福祉用具専門相談員資格を目指すと、さらに仕事の幅が広がるでしょう。