公認会計士は、法律により財務諸表の監査業務に携わることが認められている唯一の職種で、独占業務の「監査」を行うほか「会計」「税務」「コンサルティング」など仕事は多岐にわたります。
ここでは、試験の日程や内容となど試験概要と難易度や合格率についてお伝えします。

資格または検定試験名(正式名称と通称)

公認会計士(国家資格 業務独占

公認会計士とは

公認会計士とは、司法試験や不動産鑑定士試験と合わせて3大国家試験と呼ばれる資格で、会計に携わる資格の中で最高峰の資格と言われています。

法律により財務諸表の監査業務に携わることが認められている唯一の職種で、会計監査は各種法人で必要されていることから、有資格者は大変高く評価され広い分野で活躍しています。
独占業務である監査業務はもちろん、会計・経営・税務の専門家として仕事は多岐にわたります。

受験資格

誰でも受験できます。

試験内容と受験対策方法

試験内容

公認会計士試験は、短答式(マークシート方式)試験と論文式試験に分かれています。

論文式試験は短答式試験の合格者と免除者のみ受けることが出来ます。

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{短答式試験}}}\)

■短答式試験に合格した人は、その後\(\,2\,\)年間は短答式試験が免除されます。

合格基準:総点数の\(\,70\,\)%を基準として、公認会計士 監査審査会が相当と認めた得点比率で合格となります。
※ただし、\(\,1\,\)科目につきその満点の\(\,40\,\)%に満たないもの場合には不合格となります。

 \(\color{black}{\fbox{1.財務会計論}}\)

●簿記、財務諸表論、企業など外部の利害関係者の経済的意思決定に役立つ情報を提供することを目的とする会計の理論
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:\(\,40\,\)問以内
配点:\(\,200\,\)点

 \(\color{black}{\fbox{2.管理会計論}}\)

●原価計算、企業など内部の経営者の意思決定や業績管理に役立つ情報を提供することを目的とする会計の理論
試験時間:\(\,60\,\)分
問題数:\(\,20\,\)問以内
配点:\(\,100\,\)点

 \(\color{black}{\fbox{3.監査論}}\)

●金融商品取引法、会社法に基づく監査制度と監査諸基準その他の監査理論
試験時間:\(\,60\,\)分
問題数:\(\,20\,\)問以内
配点:\(\,100\,\)点

 \(\color{black}{\fbox{4.企業法}}\)

●会社法、商法、金融商品取引法、監査を受ける組合やその他の組織に関する法
試験時間:\(\,60\,\)分
問題数:\(\,20\,\)問以内
配点:\(\,100\,\)点

 \(\large{\color{orange}{\fbox{論文式試験}}}\)

■論文式試験は科目合格制が導入されているので、合格した科目についてはその後\(\,2\,\)年間は免除が受けられます。

合格基準:総点数の\(\,52\,\)%の得点比率を基準として、公認会計士 監査審査会が相当と認めた得点比率で合格となります。
※ただし、\(\,1\,\)科目につきその満点の\(\,40\,\)%に満たない場合に不合格となります。

【必須科目】
1.会計学/2.監査論/3.企業法/4.租税法

【選択科目】下記の\(\,4\,\)科目の中から\(\,1\,\)科目を選択してください。
5.経営学/6.経済学/7.民法/8.統計学
配点:\(\,1\,\)科目\(\,100\,\)点

 \(\color{brown}{\fbox{1.会計学}}\)

●短答式試験の1.財務会計論と2.管理会計論に同じです。
試験時間:\(\,300\,\)分
問題数:大問\(\,5\,\)問
配点:\(\,300\,\)点

 \(\color{brown}{\fbox{2.監査論}}\)

●短答式試験の3.監査論に同じです。
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:大問\(\,2\,\)問
配点:\(\,100\,\)点

 \(\color{brown}{\fbox{3.企業法}}\)

●短答式試験の4.企業法に同じです。
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:大問\(\,2\,\)問
配点:\(\,100\,\)点

 \(\color{brown}{\fbox{4.租税法}}\)

●法人税法、所得税、租税法総論、消費税法、相続税法その他の租税法各論
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:大問\(\,2\,\)問
配点:\(\,100\,\)点

 \(\color{blue}{\fbox{5.経営学}}\)

●経営管理や財務管理の基礎的理論
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:大問\(\,2\,\)問

 \(\color{blue}{\fbox{6.経済学}}\)

●ミクロ経済学、マクロ経済学その他の経済理論
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:大問\(\,2\,\)問

 \(\color{blue}{\fbox{7.民法}}\)

●民法典第1~3編を主とし、第4.5編ならびに関連する特別法を含みます
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:大問\(\,2\,\)問

 \(\color{blue}{\fbox{8.統計学}}\)

●記述統計や推測統計の理論ならびに金融工学の基礎的理論
試験時間:\(\,120\,\)分
問題数:大問\(\,2\,\)問

試験頻度および日時や時期

 \(\color{magenta}{\fbox{短答式試験}}\)

年\(\,2\,\)回実施
【第Ⅰ回】 \(\,12\,\)月
【第Ⅱ回】 \(\,5\,\)月

 \(\color{orange}{\fbox{論文式試験}}\)

年\(\,1\,\)回実施  \(\,8\,\)月

試験会場

北海道・宮城・東京・石川・愛知・大阪
広島・香川・福岡・熊本・沖縄

受験料

\(\,19,500\,\)円(収入印紙)

過去数年の平均合格率および難易度

 \(\color{black}{\fbox{平成30年度}}\) \(\,11.1\,\)%

 \(\color{black}{\fbox{平成29年度}}\) \(\,11.2\,\)%

 \(\color{black}{\fbox{平成28年度}}\) \(\,10.8\,\)%

 \(\color{black}{\fbox{平成27年度}}\) \(\,10.3\,\)%

短答式では一括合格を、論文式でも原則として一括合格を求められているため、とても広い範囲を一度に学ばなければならないことから、
例年 公認会計士の合格率は約\(\,10\,\)%で、難易度の高い試験と言えます。

主催・試験実施団体

名称:公認会計士 監査審査会事務局総務試験室
住所:東京都千代田区霞が関3-2-1 中央合同庁舎第7号館

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