JSHI公認ホームインスペクター(住宅診断士)とは、住宅全体の劣化状況や欠陥の有無を目視でチェックし、メンテナンスすべき箇所やその時期、おおよその費用などを「中立な立場」でアドバイスする専門家です。
ここでは、資格試験の概要と独学用のテキストや過去問、気になる合格率と難易度についてお伝えします。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
JSHI公認ホームインスペクター資格試験:(通称)住宅診断士(民間資格)
ホームインスペクター(住宅診断士)とは
誰もが住宅購入には失敗したくないと考えますが、建築物の専門知識がないと正確な判断は難しいでしょう。
ホームインスペクターは住宅の「かかりつけのお医者さん」です。
ホームインスペクター(住宅診断士)は、木造戸建住宅やマンションを購入する人に、第三者的な立場、専門家の見地から、住宅の劣化状況・欠陥の有無・不具合・購入後の改修すべき箇所や時期、コストなどを調査しアドバイスを行ないます。
居住中のご自宅について調べることもあります。
住宅の購入前や自宅の売り出し前に、ホームインスペクションを行なうことで、建物のコンディションを把握し、安心して取引を行うことができます。
受験資格
誰でも受験できます。
試験内容と受験対策方法
試験内容
試験時間:\(\,90\,\)分
試験形式:\(\,4\,\)肢択一式(マークシート方式)
出題数:\(\,50\,\)問
出題範囲:
\(\,1.\,\)住宅に関わる建築の法規や実務範囲のガイドラインに関すること
(建築基準法、建築士法、住宅の品質確保の促進等に関する法律)
\(\,2.\,\)木造住宅、マンションの主に構造に関すること
\(\,3.\,\)住宅の給排水、衛生、空調、電気設備等の呼称や一般的な仕様に関すること
\(\,4.\,\)木造住宅、マンションの施工に関すること
\(\,5.\,\)木造住宅、マンションの劣化の判断に関すること
\(\,6.\,\)住宅の調査・診断方法に関すること
\(\,7.\,\)報告書の作成に関すること
\(\,8.\,\)一般的な住宅の売買・取引の形態や契約に関すること
\(\,9.\,\)業務に関するコンプライアンス、モラル、マナーに関すること
合格基準:
次のように年ごとに合格点は異なりますが、平均\(\,70~80\,\)%程度です。
■\(\,2018\,\)年(\(\,35\,\)点/\(\,50\,\)点)
■\(\,2017\,\)年(\(\,37\,\)点/\(\,50\,\)点)
■\(\,2016\,\)年(\(\,37\,\)点/\(\,50\,\)点)
■\(\,2015\,\)年(\(\,39\,\)点/\(\,50\,\)点)
■\(\,2014\,\)年(\(\,38\,\)点/\(\,50\,\)点)
■\(\,2013\,\)年(\(\,37\,\)点/\(\,50\,\)点)
対策方法
テキスト・参考書での独学
試験対策WEB講習
協会から公認のテキストや過去問題集が販売されているので入手し、テキストを熟読し繰り返し過去問を解いて学習しましょう。
試験は合格の基準が高く設定(\(\,70~80\,\)%)されているので、過去問解く場合、正答率\(\,90\,\)%を目指して学習しましょう。
●主要参考図書・過去問題集
・JSHI公認ホームインスペクター【住宅診断士】資格試験テキスト 令和新版
※全国の書店やLECオンライン通販・Amazonで購入できます。
・JSHI公認ホームインスペクター【住宅診断士】資格試験 過去問題集(過去5回分)
※Amazonで購入できます。
●試験対策WEB講習
主要参考図書と過去問題集だけでは不安という人や、合格にもっと近づきたいという人は、合格への早道と言われている「試験対策WEB講習」を利用しましょう。
毎年\(\,9\,\)月上旬に販売されます。
※日程や受講料などは日本ホームインスペクターズ協会HPで確認してください。
≪特徴≫
・対面式の講座と違いWEB講座なら繰り返し視聴できる
・動画も\(\,15\,\)分程度に細分化されているので集中力を維持しやすい
・自分のペースで勉強時間を工面しやすい
・動画に添付された資料にポイントが記述されていて理解を深めるのに役立つ
申込期間
\(\,6\,\)月下旬~\(\,9\,\)月中旬
※詳しい日程は、日本ホームインスペクターズ協会HPで確認してください。
試験頻度および日時や時期
年\(\,1\,\)回実施 \(\,11\,\)月
※詳しい日時や時期は、日本ホームインスペクターズ協会HPで確認してください。
試験会場
全国\(\,7\,\)カ所
札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡
※試験会場は受験票で確認してください。
受験料
\(\,14,000\,\)円(税込)
※消費税率変更の場合、変更になる場合があります
過去数年の平均合格率および難易度
●2018年
受験者数:\(\,884\,\)人 合格者数:\(\,282\,\)人 合格率:\(\,31.9\,\)%
●2017年
受験者数:\(\,1,156\,\)人 合格者数:\(\,364\,\)人 合格率:\(\,31.5\,\)%
●2016年
受験者数:\(\,1,714\,\)人 合格者数:\(\,523\,\)人 合格率:\(\,30.5\,\)%
●2015年
受験者数:\(\,1,191\,\)人 合格者数:\(\,372\,\)人 合格率:\(\,31.2\,\)%
●2014年
受験者数:\(\,1,010\,\)人 合格者数:\(\,285\,\)人 合格率:\(\,28.2\,\)%
●2013年
受験者数:\(\,1,015\,\)人 合格者数:\(\,261\,\)人 合格率:\(\,25.7\,\)%
過去数年の平均合格率は\(\,30\,\)%前後です。
難易度は高いと言えます。
宅建などの資格と併せて資格を取得すれば、キャリアアップにも繋がるでしょう。
主催・試験実施団体
名称:NPO法人 日本ホームインスペクターズ協会
Japanese Society of Home Inspectors(JSHI)
住所:東京都新宿区新宿1丁目9-10 YKB東ビル401号室
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