DCプランナー(企業年金総合プランナー)とは、年金・退職金、投資教育のエキスパートです。
企業の福利厚生担当に有利な資格で、等級は2級と1級の2つに分かれています。

ここでは、DCプランナー1級の試験レベルや試験日、出題範囲と気になる合格率と難易度をお伝えします。

資格または検定試験名

DCプランナー(企業年金総合プランナー)1級(公的資格

DCプランナー(企業年金総合プランナー)とは

DCプランナー(企業年金総合プランナー)とは確定拠出年金などの年金制度全般にわたる専門的な知識や運用管理に関する知識に加えて、投資やライフプランなどに関する知識も持ち、公共性と専門性を兼ね備えた「年金・退職金と投資教育」のエキスパートです。

等級ごとの試験レベル

等級は\(\,2\,\)級と\(\,1\,\)級の\(\,2\,\)つに分かれています。

【2級】
確定拠出年金やその他の年金制度全般に関する基本的事項を理解し、金融商品や投資などに関する一般的な知識を持ち、確定拠出年金加入者や受給者、確定拠出年金制度を実施する企業の福利厚生担当者などに説明できる。

 ⇒ DCプランナーとは?2級の試験レベル,試験日,出題範囲および合格率と難易度

【1級】
確定拠出年金やその他の年金制度全般、金融商品、投資などに関する専門的な知識を持ち、
企業に対して、現行退職給付制度の特徴と問題点を把握したうえで、確定拠出年金を基軸とした適切な施策を構築できる。
個人(加入者など)に対して、確定拠出年金の加入者教育の実施と老後を見据えた生活設計を提案できる。

受験資格

DCプランナー\(\,2\,\)級試験合格者(\(\,2\,\)級資格の登録の有無は問われない)

※試験は金融財政事情研究会(金財)日本商工会議所(日商)の共催です。

試験内容

【基礎編】
試験時間:\(\,150\,\)分
出題形式:四答択一式(マークシート) 
問題数:問題\(\,50\,\)問
【応用編】
試験時間:\(\,120\,\)分
出題形式:記述式(事例題)
問題数:問題\(\,5\,\)問

合格基準:\(\,140\,\)点以上(\(\,200\,\)点満点中)

出題範囲:
各分野(A・B・C・D)で、\(\,2\,\)級の出題項目(黒字)がすべて含まれ、さらにオレンジ色の項目等も含まれます。

●A分野 わが国の年金制度・退職給付制度
1.公的年金制度
■公的年金制度の概要
■国民年金の仕組み
■厚生年金保険の仕組み
■共済年金の仕組み
■公的年金制度の改革動向

2.私的年金制度
■私的年金制度の概要
■企業年金と退職金制度
■国民年金基金の仕組み
■厚生年金基金の仕組み
■税制適格退職年金の仕組み
■中小企業退職金共済制度
■特定退職金共済制度
■財形年金制度
■各種個人年金とその仕組み

3.新しい私的年金制度
■確定拠出年金制度導入の背景
■確定拠出年金制度の位置付け
■米国確定拠出型年金の概要とわが国制度との比較
■確定給付企業年金法に基づく制度
■ハイブリット型年金制度

※さらに下記項目等も含め、より専門的・実務的な内容となります。
■退職給付会計
■企業年金制度と人事・労務
■確定給付企業年金および各種退職給付・年金プラン

●B分野 確定拠出年金制度
1.確定拠出年金制度の仕組み
■確定拠出年金制度の概要
■企業型年金の仕組み
■企業、運営管理機関、資産管理機関、運用商品提供機関の役割
■個人型年金の仕組み
■国民年金基金連合会、企業、運営管理機関、事務委託先金融機関の役割
■加入対象者
■掛金と拠出限度額
■運用
■受給権と給付
■離・転職時の取扱い
■税制上の措置
■確定拠出年金規約
■加入者のメリット・デメリット
■企業のメリット・デメリット
■既存の退職給付制度からの移行

2.コンプライアンス
■事業主の責務と行為準則
■運営管理機関・資産管理機関の行為準則
■投資情報提供・運用商品説明上の留意点
■受託者責任とは
■エリサ法とプルーデントマン・ルール

※さらに下記項目等も含め、より専門的・実務的な内容となります。
■制度導入コンサルティング
■制度設計の留意点
■制度運営上の留意点

●C分野 投資に関する知識
1.投資の基本
■リスクの定義と計算
■リターンの計算
■リスクとリターンの関係
■貨幣の時間価値(現在価値と将来価値)
■終価と現価の考え方
■分散投資の目的と効果
■ドルコスト平均法

2.運用商品の理解
■預貯金の特徴と留意点
■債券投資の特徴と留意点
■株式投資の特徴と留意点
■投資信託の特徴と留意点
■保険商品の特徴と留意点
■外貨建商品の特徴と留意点

3.アセットアロケーションの考え方
■相関係数
■リスク許容度
■運用方針の決定
■アセットアロケーションとは
■有効フロンティアの考え方

4.投資判断のための評価指標
■投資指標・投資分析情報
■ベンチマーク
■格付け
■投信評価
■パフォーマンス評価

※さらに下記項目等も含め、より専門的・実務的な内容となります。
■確定拠出年金における運用商品の選定・提示とモニタリング

●D分野 ライフプランニングとリタイアメントプランニング
1.ライフプランニングの基本的な考え方
■ライフプランニングに必要な知識
■ライフプランの立て方
■キャッシュフロー表の作成法
■キャッシュフロー・マネジメントと資産積立プラン

2.リタイアメントプランニングと確定拠出年金
■ライフプランとリタイアメントプランの関係
■リタイアメントプランの作成
■公的年金の受給額計算
■退職一時金・年金に係る税金
■リタイアメントプランニングにおけるアセットアロケーション
■リタイアメントプランニングと確定拠出年金

※より総合的・実践的な内容となります。

1級 申込期間

\(\,11\,\)月中旬~\(\,12\,\)月上旬

受験申込方法は、「インターネット申込」「郵送申込」の2つの方法があります。

※金融財政事情研究会HP・日本商工会議所HPで確認してください。

1級 試験頻度および日時や時期

年\(\,1\,\)回実施  \(\,1\,\)月

試験会場

全国主要都市

※受験票で確認してください。
詳細は、金融財政事情研究会 検定センター(TEL:03-4334-1263)に問い合わせてください。

1級 受験料

\(\,11,000\,\)円(税込)

1級 過去数年の平均合格率および難易度

●2019年度
受験者数:\(\,823\,\)人  合格者数:\(\,97\,\)人  合格率:\(\,11.8\,\)%

●2018年度
受験者数:\(\,929\,\)人  合格者数:\(\,209\,\)人  合格率:\(\,22.5\,\)%

●2017年度
受験者数:\(\,1032\,\)人  合格者数:\(\,254\,\)人  合格率:\(\,24.6\,\)%

過去数年の平均合格率は低く\(\,20\,\)%前後で、難易度高いと言えます。

主催・試験実施団体

(試験の資料請求先・試験制度全般に関する問合せ先)
名称:一般社団法人 金融財政事情研究会 
検定センター 03-3358-0771
住所:東京都新宿区南元町19

(資格登録制度に関する問合せ先)
名称:日本商工会議所 
事業部 03-6402-6154
住所:東京都千代田区丸の内2-5-1

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