法務4級・3級・2級は銀行業務検定試験23系統の中のひとつで各級での検定になります。
ここでは法務検定試験の問題内容や試験の日程や出題形式および合格率と難易度をお伝えします。
法務4級・3級・2級では、級によって求められる習得度が変わってきますので確認しておきましょう。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
銀行業務検定試験 法務4級・3級・2級:(通称)法務4級・3級・2級(民間資格)
\(\large{\color{green}{\fbox{4級}}}\)
初級の行職員等を対象にした、預金・手形・小切手・融資または内国為替に関する最も基礎的な金融法務知識とその習得程度を測ることを目的とした試験です。
\(\large{\color{orange}{\fbox{3級}}}\)
日常の金融業務全般を処理するために必要とされる基本的な金融法務知識の習得程度を測ることを目的とした試験です。
\(\large{\color{red}{\fbox{2級}}}\)
役席者・専担者等を対象にした、事故対策を含む法務全般に適切に対処するための、応用実践的な知識の習得程度を測ることを目的とした試験です。
受験資格
\(\color{green}{\fbox{4級}}\) \(\color{orange}{\fbox{3級}}\) \(\color{red}{\fbox{2級}}\)
誰でも受験できます。
試験内容と受験対策方法
試験内容
\(\color{green}{\fbox{4級}}\)
出題形式:三答択一式
問題数:\(50\) 問(各 \(2\) 点)
試験科目:
■預金 \(15\) 問
■手形・小切手(手形交換・電子記録債権を含みます。)\(15\) 問
■融資 \(10\) 問(管理・回収を含みます。)
■内国為替 \(10\) 問
合格基準:\(60\) %以上(\(100\) 点満点)
※試験委員会にて最終決定されます。
試験時間:\(90\) 分
※試験開始後 \(60\) 分間と終了前 \(10\) 分間は退席禁止となります。
持ち物:受験票・HBの鉛筆・消しゴム
\(\color{orange}{\fbox{3級}}\)
出題形式:五答択一式
問題数:\(50\) 問(各 \(2\) 点)
試験科目:
■預金(定期積金を含みます。)\(10\) 問
■融資(管理・回収を含みます。)\(15\) 問
■決済(内国為替/手形・小切手/手形交換/電子記録債権等)\(15\) 問
■銀行取引関連法 \(10\) 問
・民法の基礎知識(行為能力や意思表示、委任等)
・顧客保護に関する法律知識(消費者契約法や個人情報保護法等)、
・銀行の業務に関する知識(銀行法や付随業務)など
合格基準:\(60\) %以上(\(100\) 点満点)
※試験委員会にて最終決定されます。
試験時間:\(150\) 分
※試験開始後 \(60\) 分間と終了前 \(10\) 分間は退席禁止となります。
持ち物:受験票・HBの鉛筆・消しゴム
\(\color{red}{\fbox{2級}}\)
出題形式:三答択一付記述式
問題数:\(10\) 題(\(1\) 題につき択一部分 \(2\) 点・記述部分 \(8\) 点の配点割合)
試験科目:預金、手形・小切手(手形交換を含む)、融資(担保・保証・管理・回収を含む)
合格基準:\(50\) %以上(\(100\) 点満点)
※試験委員会にて最終決定されます。
試験時間:\(180\) 分
※試験開始後 \(60\) 分間と終了前 \(10\) 分間は退席禁止となります。
持ち物:持込品・受験票・HBの鉛筆・消しゴム
※六法全書等の法規集の使用を \(1\) 冊に限り認められています。(金融取引小六法など判例、約定書、各種取引約款類の収載されたものでも可)
ただし解説の収載されたものや書き込み、貼り込み等があるものは使用不可です。
対策方法
テキスト・参考書での独学
通信講座
銀行業務検定協会より、次の試験に関連した書籍や通信講座が紹介されています。
【関連書籍】
\(\color{green}{\fbox{4級}}\)
●金融法務用語辞典
●START UP 金融法務入門
●法務 \(4\) 級 問題解説集
\(\color{orange}{\fbox{3級}}\)
【関連書籍】
●公式テキスト 法務 \(3\) 級
●銀行業務検定試験 法務3級直前整理 \(70\)
●新営業店の金融法務
●金融取引小六法(法務2級、金融コンプライアンス・オフィサー1級にて試験会場持込OK)
●金融法務用語辞典
\(\color{red}{\fbox{2級}}\)
●公式テキスト 法務 \(2\) 級
●新営業店の金融法務
●金融取引小六法
●金融法務用語辞典
●法務 \(2\) 級 問題解説集
【関連の通信講座】
\(\color{green}{\fbox{4級}}\)
●やさしい金融法務コース
\(\color{orange}{\fbox{3級}}\)
●最新の金融法務の基本を学ぶスタンダードコース
\(\color{red}{\fbox{2級}}\)
●法務事例研究コース
【関連セミナー】
\(\color{orange}{\fbox{3級}}\)
●法務 \(3\) 級受験対策講座
\(\color{red}{\fbox{2級}}\)
●法務 \(2\) 級受験対策講座
通信講座や関連書籍で基礎知識を身につけ、過去問題を解き、出題傾向の把握し試験に備えることで合格を目指してください。
※試験に関連した書籍や通信講座の詳細は銀行業務検定協会HPで確認してください。
試験頻度および日時や時期
\(\color{green}{\fbox{4級}}\)
年 \(1\) 回実施 \(6\) 月
\(\color{orange}{\fbox{3級}}\) \(\color{red}{\fbox{2級}}\)
年 \(2\) 回実施 \(6\) 月・\(10\) 月
試験会場
\(\color{green}{\fbox{4級}}\) \(\color{orange}{\fbox{3級}}\) \(\color{red}{\fbox{2級}}\)
銀行業務検定協会が全国約 \(215\) 地区に設置する約 \(220\) 会場
※各試験会場の詳細については受験票で確認してください。
受験料
\(\color{green}{\fbox{4級}}\) \(3,240\) 円 (税込)
\(\color{orange}{\fbox{3級}}\) \(4,320\) 円 (税込)
\(\color{red}{\fbox{2級}}\) \(6,480\) 円 (税込)
過去数年の平均合格率および難易度
\(\color{green}{\fbox{4級}}\)
【\(2017\) 年】
受験者数:\(3,574\) 名
合格者数:\(2,597\) 名
合格率:\(72.66\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{2,597}{3,574}\times 100≒72.7(%)\)
【\(2016\) 年】
受験者数:\(3,954\) 名
合格者数:\(2,919\) 名
合格率:\(73.82\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{2,919}{3,954}\times 100≒73.8(%)\)
【\(2015\) 年】
受験者数:\(3,794\) 名
合格者数:\(2,688\) 名
合格率:\(70.85\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{2,688}{3,794}\times 100≒70.9(%)\)
合格率が \(70\) %前後なので難易度は低そうに見えますが、細かい銀行実務が問われるので銀行実務に馴染みがない人 \(4\) 級といえども簡単には合格できないようです。
ただ、毎年同じような問題が出ているので細かい実務知識を全て覚えようとはせず、過去問題で対策すると良いようです。
\(\color{orange}{\fbox{3級}}\)
【\(2018\) 年・\(6\) 月】
受験者数:\(19,457\) 名
合格者数:\(6,483\) 名
合格率:\(33.32\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{6,483}{19,457}\times 100≒33.3(%)\)
【\(2017\) 年・\(10\) 月】
受験者数:\(24,466\) 名
合格者数:\(7,412\) 名
合格率:\(30.30\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{7,412}{24,466}\times 100≒30.3(%)\)
【\(2017\) 年・\(6\) 月】
受験者数:\(20,819\) 名
合格者数:\(6,807\) 名
合格率:\(32.70\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{6,807}{20,819}\times 100≒32.7(%)\)
【\(2016\) 年・\(10\) 月】
受験者数:\(25,521\) 名
合格者数:\(6,615\) 名
合格率:\(25.92\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{6,615}{25,521}\times 100≒25.9(%)\)
民法の知識と銀行の実務上の慣習が出題されているので、銀行の実務基礎がわからないと簡単に合格は出来ないことから、合格率は \(30\) %前後となっていて難易度はやや高いと言えるでしょう。
\(\color{red}{\fbox{2級}}\)
【\(2018\) 年・\(6\) 月】
受験者数:\(4,762\) 名
合格者数:\(1,192\) 名
合格率:\(25.03\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{1,192}{4,762}\times 100≒25.0(%)\)
【\(2017\) 年・\(10\) 月】
受験者数:\(5,670\) 名
合格者数:\(1,562\) 名
合格率:\(27.55\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{1562}{5670}\times 100≒27.6(%)\)
【\(2017\) 年・\(6\) 月】
受験者数:\(5,062\) 名
合格者数:\(1,290\) 名
合格率:\(25.48\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{1,290}{5,062}\times 100≒25.5(%)\)
【\(2016\) 年・\(10\) 月】
受験者数:\(5,670\) 名
合格者数:\(1,562\) 名
合格率:\(27.55\) %
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{1,562}{5,670}\times 100≒27.6(%)\)
三択問題の他に長文の記述式も出題され、合格率は \(25\) %前後となっています。
難易度は高いと言えるでしょう。
主催・試験実施団体
名称:銀行業務検定協会/検定試験運営センター
住所:東京都新宿区市谷本村町3-21
⇒ 銀行業務検定試験とは?難易度や合格率と系統と種目などの検定概要
銀行業務検定試験(23系統・36種類)の全てのリストはこちらにまとめてあります。
⇒ 財務・金融に関する資格一覧 キャリアアップを目指しスキルを活用!
財務・金融に関する資格一覧です。