総合旅行業務取扱管理者試験の概要(日程・内容など)や気になる合格率と難易度についてお伝えします。
旅行業務取扱管理者は旅行業界における唯一の国家資格で、総合と国内の2種類があります。
総合旅行業務取扱管理者は、海外旅行業務・国内旅行業務の取扱いができます。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
総合旅行業務取扱管理者試験(国家資格 必置)
旅行業務取扱管理者は、旅行に関するサービスの提供責任者として、旅行業務全般の下記の事項の管理や監督を行います。
総合旅行業務取扱管理者は、海外旅行業務・国内旅行業務の取扱いができます。
旅行業務取扱管理者の仕事
■旅行に関する計画の作成に関する事項
■旅行業務の取扱い料金の掲示に関する事項
■旅行業約款の掲示及び備置きに関する事項
■取引条件の説明に関する事項
■契約書面の交付に関する事項
■企画旅行の広告に関する事項
■運送等サービスの確実な提供等企画旅行の円滑な実施に関する事項
■旅行に関する苦情の処理に関する事項
■契約締結の年月日、契約の相手方その他の契約の内容に係る重要な事項についての明確な記録又は関係書類の保管に関する事項
※旅行業者は各営業所ごとに「旅行業務取扱管理者」を\(\,1\,\)名以上選任し、一定の管理及び監督業務を行わせることが義務付けられており、旅行業界で必須の資格です。
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受験資格
誰でも受験できます。
※ただし、旅行業法第\(\,11\,\)条の\(\,3\,\)第\(\,4\,\)項の規定により、旅行業務取扱管理者試験に関し不正な行為があった人について、観光庁長官が期間を定めて試験を受けさせないこととした場合、その人は当該期間が経過するまで、試験を受けることはできません。
試験の受験区分と免除される試験科目および試験時間
【受験区分 A(全科目受験)200分】
受験免除科目:なし
【受験区分 B(3科目受験)120分】
受験免除科目:④海外旅行実務
【受験区分 C(3科目受験)160分】
受験免除科目:③国内旅行実務
【受験区分 D(2科目受験)80分】
受験免除科目:③国内旅行実務・ ④海外旅行実務
【受験区分 E(2科目受験)120分】
受験免除科目:①業法・③国内旅行実務
【受験区分 F(1科目受験)40分】
受験免除科目:①業法・③国内旅行実務・④海外旅行実務
※詳しくは日本旅行業協会で確認してください。
試験の一部免除条件
\(\,1.\,\)国内旅行業務取扱管理者有資格者
\(\,2.\,\)総合旅行業務取扱管理者研修科目修了者
\(\,3.\,\)総合旅行業務取扱管理者試験科目合格者
※ 試験科目の一部免除は下記の通り多岐にわたり提出証書もありますので、日本旅行業協会に必ず確認してください。
1.国内旅行業務取扱管理者有資格者
■国内旅行業務取扱管理者有資格者【受験区分E】
+ 国内旅行業務取扱管理者有資格者で、前年度と今年度の総合旅行業務取扱管理者研修で「海外旅行実務」を修了した者【受験区分 F】
+ 国内旅行業務取扱管理者有資格者で、前年度の総合旅行業務取扱管理者試験で「海外旅行実務」を科目合格した者【受験区分 F】
2.前年度と今年度の「総合旅行業務取扱管理者研修」科目修了者
■海外旅行実務のみの修了者【受験区分 B】
+ 海外旅行実務の修了者で、前年度の「国内旅行業務取扱管理者」有資格者【受験区分 F】
+ 海外旅行実務の修了者で、前年度の総合旅行業務取扱管理者試験で「国内旅行実務」を科目合格した者【受験区分 D】
■国内旅行実務のみの修了者【受験区分 C】
+ 国内旅行実務の修了者で、前年度の総合旅行業務取扱管理者試験で「海外旅行実務」を科目合格した者【受験区分 D】
■海外旅行実務および国内旅行実務修了者【受験区分 D】
+ 海外旅行実務および国内旅行実務修了者で、「国内旅行業務取扱管理者」有資格者【受験区分 F】
3.前年度の「総合旅行業務取扱管理者試験」科目合格者
■海外旅行実務のみの科目合格者【受験区分 B】
+ 海外旅行実務の科目合格者で、「国内旅行業務取扱管理者」有資格者【受験区分 F】
+ 海外旅行実務の科目合格者で、前年度と今年度の総合旅行業務取扱管理者研修で「国内旅行実務」を修了した者【受験区分 D】
■国内旅行実務のみの科目合格者【受験区分 C】
+ 国内旅行実務の科目合格者で、前年度と今年度の総合旅行業務取扱管理者研修で「海外旅行実務」を修了した者【受験区分 D】
■海外旅行実務および国内旅行実務科目合格者【受験区分 D】
+ 海外旅行実務および国内旅行実務科目合格者で、「国内旅行業務取扱管理者」有資格者【受験区分 F】
《総合旅行業務取扱管理者研修とは》
旅行会社で直近\(\,5\,\)年以内に、\(\,3\,\)年以上の海外旅行業務の経験がある人を対象実施される、\(\,4\,\)日間にわたる研修です。
受講した者を対象に修了テストが実施され、合格した科目が免除されます。
※ 試験科目の一部免除は多岐にわたり提出証書も必要となりますので、日本旅行業協会に必ず確認してください。
試験内容
出題形式:原則\(\,4\,\)択の多肢選択式(マークシート式)
試験科目:
\(\,①\,\)旅行業法及びこれに基づく命令(業法)
\(\,②\,\)旅行業約款、運送約款及び宿泊約款(約款)
\(\,③\,\)国内旅行実務
・国内の運送機関および宿泊施設の利用料金、そのほかの国内の旅行を取り扱う旅行業務に関する料金 他
\(\,④\,\)海外旅行実務
・海外の運送機関の利用料金、そのほかの海外の旅行業務に関連する料金、
・我が国および主要国における出入国に必要な手続に関する実務
・主要国の観光知識、語学、為替管理、そのほかの外国の旅行業務に関する実務 他
試験時間:
\(\,①\,\)業法と\(\,②\,\)約款 合わせて\(\,80\,\)分
\(\,③\,\)国内旅行実務と\(\,④\,\)海外旅行実務 合わせて\(\,120\,\)分
合格基準:各試験科目において満点の\(\,60\,\)%以上
\(\,①\,\)業法(\(\,100\,\)点満点)
\(\,②\,\)約款(\(\,100\,\)点満点)
\(\,③\,\)国内旅行実務(\(\,100\,\)点満点)
\(\,④\,\)海外旅行実務(\(\,200\,\)点満点)
試験頻度および日時や時期
年\(\,1\,\)回実施 \(\,10\,\)月
試験会場
試験地
全国\(\,8\,\)地域
北海道・宮城県・ 東京都(\(\,3\,\)会場)・愛知県
大阪府・広島県・福岡県・沖縄県
※試験会場は受験票に記載されます。
受験料
\(\,6,500\,\)円
過去数年の平均合格率および難易度
●平成30年度
受験者数:9,396人 合格者数:2,549人 合格率:\(\,27.1\,\)%
●平成29年度
受験者数:9,950人 合格者数:2,324人 合格率:\(\,23.4\,\)%
●平成28年度
受験者数:10,517人 合格者数:2,750人 合格率:\(\,26.1\,\)%
総合旅行業務取扱管理者試験の過去数年の平均合格率は\(\,25\,\)%前後です。
合格率から難易度はやや難しそうに思われがちですが、試験は全問選択肢から正しいものを選べばよいマークシート方式、合格ラインは各科目の\(\,60\,\)%なので、必要な知識をしっかり身につけられれば、国家資格の中では合格しやすい試験といえます。
主催・試験実施団体
名称:一般社団法人 日本旅行業協会
住所:東京都千代田区霞が関3丁目3-3 全日通霞が関ビルディング3階
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