定期運送用操縦士(飛行機/回転翼)になるための学科試験・実地試験の内容や試験日と受験資格をお伝えします。
定期運送用操縦士は路線を定めて運航している、国内線や国際線の定期航路の航空機を機長として操縦する場合等に必要な操縦士の中で最上位の国家資格です。
専門知識と高度な技術、万が一のときに的確な処置を施す冷静な判断力を要求される高度な資格と言えます。
計器飛行方式により飛行するには、別に計器飛行証明を取得する必要があります。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
定期運送用操縦士(飛行機/回転翼)(国家資格 業務独占)
\(\large{\color{magenta}{\fbox{定期運送用操縦士・飛行機}}}\) \(\large{\color{orange}{\fbox{定期運送用操縦士・回転翼}}}\)
国土交通大臣の航空従事者技能証明(ライセンス)を受けた人は「航空従事者」と呼ばれ、操縦士(パイロット)には定期運送用操縦士(飛行機/回転翼)の他に次の資格があります。
■自家用操縦士(飛行機/回転翼)
■自家用操縦士(滑空機/飛行船)
■事業用操縦士(飛行機/回転翼)
■事業用操縦士(滑空機/飛行船)
定期運送用操縦士(飛行機/回転翼)の業務範囲
(イ)事業用操縦士の資格を有する者が行うことができる行為。
(ロ)機長として、航空運送事業の用に供する航空機であって、構造上、その操 縦のために二人を要するものの操縦を行うこと。
(ハ)機長として、航空運送事業の用に供する航空機であって、特定の方法又は方式により飛行する場合に限りその操縦のために二人を要するもの(当該特定の方法又は方式により飛行する航空機に限る。)の操縦を行うこと。
※出典:国土交通省HPより
受験資格
\(\color{magenta}{\fbox{定期運送用操縦士・飛行機}}\)
\(\,21\,\)歳以上・総飛行時間\(\,1500\,\)時間以上で以下の飛行を含む人
●\(\,100\,\)時間以上の野外飛行を含む\(\,250\,\)時間以上の機長としての飛行
●\(\,200\,\)時間以上の野外飛行
●\(\,100\,\)時間以上の夜間の飛行
●\(\,75\,\)時間以上の計器飛行
\(\color{orange}{\fbox{定期運送用操縦士・回転翼}}\)
\(\,21\,\)歳以上・総飛行時間\(\,1000\,\)時間以上で以下の飛行を含む人
●\(\,100\,\)時間以上の野外飛行を含む\(\,250\,\)時間以上の機長としての飛行
●\(\,200\,\)時間以上の野外飛行
●\(\,50\,\)時間以上の夜間の飛行
●\(\,30\,\)時間以上の計器飛行
試験内容と受験対策方法
試験内容
試験は学科試験と実地試験が行われます。
学科試験に合格しなければ実地試験は受けられません。
※ただ、学科試験は科目合格制度が採られているので\(\,1\,\)度に全科目について合格しなくても、一部の科目に合格してから\(\,1\,\)年以内に行われる試験で全科目に合格すれば良いことになっています。
実地試験は実際に航空局の試験官が航空機に受験者と同乗して飛行し、受験者の技量を見て試験は行われます。
【学科試験】
■出題形式:マークシート方式
■出題範囲(問題数 試験時間)
\(\,1.\,\)航空工学(\(\,20\,\)問 \(\,60\,\)分)飛行理論に関する一般知識 ほか
\(\,2.\,\)航空気象(\(\,20\,\)問 \(\,60\,\)分)気象観測法および航空気象通報式の概要 ほか
\(\,3.\,\)空中航法(\(\,25\,\)問 \(\,120\,\)分)地文航法、推測航法および無線航法 ほか
\(\,4.\,\)航空通信(\(\,20\,\)問 \(\,40\,\)分)概要
\(\,5.\,\)航空法規(\(\,20\,\)問 \(\,40\,\)分)国内航空法規、国際航空法規の概要
■配点:\(\,1\,\)問 \(\,5\,\)点(20題)・\(\,4\,\)点(\(\,25\,\)題)
■合格基準:各科目ごと\(\,70\,\)点以上(\(\,100\,\)点満点)
【実地試験】
\(\,1.\,\)運航知識
\(\,2.\,\)飛行前作業
\(\,3.\,\)飛行場および場周経路における運航
\(\,4.\,\)基本的な計器による飛行
\(\,5.\,\)各種離着陸ならびに着陸復行および離陸中止 ほか
対策方法
国土交通省のHPに過去問題と解答が年度毎に月別で掲載されています。
試験頻度および日時や時期
原則として年\(\,6\,\)回実施 \(\,5\,\)月・\(\,7\,\)月・\(\,9\,\)月・\(\,11\,\)月・\(\,1\,\)月・\(\,3\,\)月
※実施日についてはその都度官報で公示されるので必ず確認してください。
試験会場
東京・大阪・那覇
※試験会場についてはその都度官報で公示されるので必ず確認してください。
受験料
【学科試験】 \(\,5,600\,\)円
【実地試験】 \(\,67,400\,\)円
【登録免許税】 \(\,18,000\,\)円
主催・試験実施団体
名称:国土交通省 航空局 安全部運航安全課
住所:東京都千代田区霞が関2-1-3
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