ビジネス実務マナー検定は「職場常識の育成」を目指し、一定の審査基準によって1級・2級・3級に区分されます。
ここでは、ビジネス実務マナー検定1級の日程などの試験概要や審査基準(筆記・面接)および独学用の公式テキストや過去問と合格率についてお伝えします。
1級では、筆記試験に合格した人のみが面接試験を受けることになります。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
ビジネス実務マナー検定 1級:(民間資格)
\(\color{black}{\fbox{1級のレベル}}\)
ビジネス実務の遂行について深い理解を持ち、業務全般において高度な知識や技能を発揮できること。
ビジネス実務マナー検定とは
教育を終了した人の社会性やマナー欠如が問題視されている現代に、ビジネス実務マナー検定は「職場常識の育成」を目指しています。
ビジネスマンとしての判断や行動が適切にできるかどうか、また仕事への姿勢・態度・企業活動・人間関係・マナー・話し方などを理解しているか、また事務処理能力などが問われます。
この「ビジネス社会の基本ルール=職場常識」を身に付けているかどうかということを一定の審査基準によって判断する検定です。
1級の審査基準
筆記試験
筆記試験は、「理論」と「実技」に領域区分されています。
【理論】必要とされる資質・企業実務
【実技】対人関係・技能
※下記の\(\,1\,\)級の審査基準(筆記試験)において合格した人は、「ビジネスマンの適正としての口頭表現について」面接による審査が追加されます。
\(\large{\color{magenta}{\fbox{理論}}}\)
\(\color{brown}{\fbox{Ⅰ必要とされる資質}}\)
\(\,1.\,\)ビジネスマンとしての資質
(1)状況にお応じた行動力・判断力・表現力がある。
(2)明るさ・誠実さを備えている。
(3)身だしなみを心得ている。
(4)自己管理ができる。
\(\,2.\,\)執務要件
(1)一般的な仕事を確実に実行できる能力がある。
(2)良識を持ち模範となる態度をとることができる。
(3)協調性のある適切な行動をとることができる。
(4)積極性・合理性・効率性について深い認識がある。
\(\color{purple}{\fbox{Ⅱ企業実務}}\)
\(\,1.\,\)組織の機能
(1)それぞれの部署や部門が担当する仕事について深い理解がある。
(2)職位・職制の持つ役割や機能について深い知識がある。
(3)会社などの社会的責任や役割について深い知識がある。
\(\large{\color{orange}{\fbox{実技}}}\)
\(\color{brown}{\fbox{Ⅲ対人関係}}\)
\(\,1.\,\)人間関係
(1)適切な対人行動をとることができる。
(2)人間関係の心理について知識がある。
\(\,2.\,\)マナー
(1)ビジネス実務としてのマナーを活用できる。
(2)ビジネス実務に携わる者としての服装について知識がある。
\(\,3.\,\)話し方
(1)話し方の成立要件が認識でき人間関係への結びつきが理解できる。
(2)高度な敬語が使える。
(3)目的に応じた話し方が適切にできる。
\(\,4.\,\)交際
(1)慶事・弔事に関する作法と服装および式次第について全般的な知識を持っている。
(2)交際業務全般について知識がある。
\(\color{purple}{\fbox{Ⅳ技能}}\)
\(\,1.\,\)情報
(1)情報活動が効率よくできる。
(2)情報の整理が合理的にできる。
(3)情報の伝達が適切にできる。
\(\,2.\,\)文書
(1)一般的な文書が効率よく作成できる。
(2)文書全般について取り扱いが適切にできる。
\(\,3.\,\)会議
(1)会議について深い知識がある。
(2)会議の運営が一応できる。
4.事務機器
(1)事務機器の機能について知識がある。
\(\,5.\,\)事務用品
(1)事務用品を適切に使うことができる。
面接試験
\(\large{\color{magenta}{\fbox{審査コンセプト}}}\)
「話と話す態度がはっきりしていて、あいまいなところがない。」
\(\large{\color{orange}{\fbox{審査内容}}}\)
課題内容の欠落以外に課題内容の審査はしません。
審査のポイント
\(\,1.\,\)「ビジネス的な話の仕方で、水準が普通以上であるか」
●しっかりした感じである。
●表現が適切である。
●落ち着いている。
●歯切れがよい。
●調子にめりはりがある。
●分かりやすい。
\(\,2.\,\)「\(\,1\,\)級合格者として、ビジネスの場に適応する態度・動作であるか」
●動作がしっかりしている。
●服装が整っている(乱れがない)。
●身だしなみがよい。
受験資格
誰でも受験できます。
試験内容と受験対策方法
試験内容
【合格基準】
理論(\(\,60\,\)%以上)・実技(\(\,60\,\)%以上)それぞれの得点が\(\,60\,\)%以上のとき合格になります。
《筆記試験》
出題形式:記述問題
試験時間:\(\,150\,\)分(\(\,10\,\)分間の受験上の注意を含む)
《面接試験》(\(\,1\,\)級の筆記試験合格者のみ)
出題形式:\(\,2\,\)課題(\(\,2\,\)人\(\,1\,\)組)
・第\(\,1\,\)課題 指定した課題の内容に基づいて「話」をする。(\(\,2\,\)分間程度)
・第\(\,2\,\)課題 選択した課題の題名に基づいて「話」をする(\(\,1\,\)分間程度)
課題例が実務技能検定協会HPに掲載されているので確認しましょう。
※面接試験が不合格になった場合、\(\,1\,\)年間(\(\,2\,\)回の試験)の筆記試験が免除されます。
対策方法
テキスト・参考書での独学
ビジネス実務マナー検定の試験対策としては、下記の公式テキストを熟読し、過去問題を解いていくこの繰り返しです。
徹底的に学習することで合格を手にしましょう。
また、過去に実際に出題された問題(一部)と解答解説を実務技能検定協会HPに掲載されてるので活用しましょう。
面接試験に関しては、課題例や試験の手順が詳しく実務技能検定協会HPに掲載されているので確認し活用しましょう。
【公式テキスト】
■ビジネス実務マナー検定受験ガイド\(\,1\,\)級
【過去問題集】
■ビジネス実務マナー検定実問題集\(\,1・2\,\)級
※公式テキストと過去問題集は実務技能検定協会HPから購入できます。
試験頻度および日時や時期
年\(\,2\,\)回実施 \(\,6\,\)月・\(\,11\,\)月
【\(\,1\,\)級の筆記試験の合格者のみ】
年\(\,2\,\)回実施 \(\,7\,\)月~\(\,9\,\)月・\(\,12\,\)月~\(\,2\,\)月
試験会場
全国主要都市
札幌・仙台・東京・神奈川・松本・名古屋・大阪・広島・福岡 他
※※開催会場は開催日によって異なるので、実務技能検定協会HPで確認してください。
受験料
\(\,6,500\,\)円
【併願受験】
\(\,1\,\)級・\(\,2\,\)級 \(\,10,600\,\)円
過去数年の平均合格率および難易度
【\(\,2018\,\)年\(\,6\,\)月】
受験者数:\(\,65\,\)人
合格者数:\(\,27\,\)人
合格率:\(\,41.5%\,\)
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{27}{65}\times 100≒41.53(%)\)
【\(\,2017\,\)年\(\,11\,\)月】
受験者数:\(\,104\,\)人
合格者数:\(\,41\,\)人
合格率:\(\,39.4\,\)%
\(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{41}{104}\times 100≒39.42(%)\)
\(\,1\,\)級の平均合格率は\(\,40\,\)%前後で難易度はやや難しいと言えます。
主催・試験実施団体
名称:公益財団法人 実務技能検定協会
住所:東京都新宿区高田馬場1-4-15
⇒ ビジネス実務マナー検定とは?試験の概要や審査内容および公式テキストと過去問
1級・2級・3級全ての区分はこちで確認できます。
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