品質管理検定(QC検定)の日程や試験内容などの概要と独学に重要なテキストや過去問、気になる合格率や難易度についてお伝えします。
品質管理検定(QC検定)は、4級、3級、2級、1級とレベル分けされています。
各級の合格基準を確認し、目標を持って上級合格を目指しましょう。

資格または検定試験名(正式名称と通称)

品質管理検定:(通称)QC検定(民間資格)

品質管理検定(QC検定)とは

日本のほとんどの企業では、優れた製品やサービスを作り出すために品質管理(QC)活動が推進され、品質管理を実施するためには、企業で働く人々の品質管理に関する意識、能力、改善能力が重要となってきます。

そこで品質管理検定(QC検定)は、これから仕事につく人から現在品質管理部門の責任者までを\(\,4\,\)級、\(\,3\,\)級、\(\,2\,\)級、\(\,1\,\)級とレベル分けし、それぞれのレベルで必要とされる品質管理に関する知識をどの程度持っているかの評価を行います。

各級のレベルと対象となる人

 \(\large{\color{green}{\fbox{4級}}}\) 

【各級のレベル】 
社会人として最低限知っておいてほしい、仕事の進め方や品質管理に関する用語の知識は持っている。
【主に対象となる人】
・これから企業で働こうとする人
・人材派遣企業などに登録されている派遣社員の人
・大学生、高専生、高校生 など

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{3級}}}\)  

【各級のレベル】 
基本的な管理や改善活動を必要に応じて支援を受けながら実施できる。
【主に対象となる人】
・QC七つ道具などの個別の手法を理解している人
・小集団活動などでメンバーとして活動をしている人
・大学生、高専生、工業高校生 など

 \(\large{\color{orange}{\fbox{2級}}}\)  

【レベル】 
基本的な管理や改善活動を自立的に実施できるレベルです。
【主に対象となる人】
・QC七つ道具などを使って品質に関わる問題を解決することを自らできることが求められる人
・小集団活動などでリーダー的な役割を担って、改善活動をリードしている人

 \(\large{\color{red}{\fbox{1級}}}\)  \(\large{\color{black}{\fbox{準1級}}}\)

【レベル】 
組織内で品質管理活動のリーダーとなる可能性のある人に最低限要求される知識を持ち、その活用の仕方を理解している。
【主に対象となる人】
・品質管理部門のスタッフや技術系部門のスタッフなど、企業内において品質管理全般についての知識が要求される業務にたずさわる人

 \(\color{black}{\fbox{準1級とは}}\)

\(\,1\,\)級試験の一次試験合格者に対して「準\(\,1\,\)級」が付与されます。
ただし、準\(\,1\,\)級合格証は発行されませんが、\(\,5\,\)年以内に1級試験を再受検する場合には、受検料は減額されます。

【準\(\,1\,\)級の基準】
\(\,1\,\)級試験の一次試験合格者(手法・実践分野共に概ね\(\,50\,\)%以上、かつ総合得点で概ね\(\,70\,\)%以上)に付与されます。

受験資格

 \(\color{green}{\fbox{4級}}\)  \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\)  \(\color{orange}{\fbox{2級}}\)  \(\color{red}{\fbox{1級}}\)

誰でも受験できます。

※どの級から受検してOKです。

試験内容と受験対策方法

試験内容

 \(\color{green}{\fbox{4級}}\)

\(\,4\,\)級の試験に限って、「品質管理検定(QC検定)\(\,4\,\)級の手引き」から出題されます。

品質管理、管理、改善、工程、検査、標準・標準化、データ、QC七つ道具、企業活動の基本など、企業活動の基本常識に関する理解度の確認
※詳細は日本規格協会HPから品質管理検定レベル表で確認してください。

試験時間:\(\,90\,\)分
試験形式:マークシート

 \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\)

データの取り方やまとめ方の基本と、QC七つ道具の利用、新QC七つ道具の基本、QC的ものの見方や考え方、管理と改善の進め方、品質、プロセス管理、問題解決、検査と試験、標準化など、基本的な管理・改善活動に関する事項

および\(\,4\,\)級の試験範囲を含む理解度の確認

※詳細は日本規格協会HPから品質管理検定レベル表で確認してください。

試験時間:\(\,90\,\)分
試験形式:マークシート

 \(\color{orange}{\fbox{2級}}\)

QC七つ道具等を含む統計的な手法の活用や実践を自主的に実施するために必要とされる知識の理解度、および確率分布、検定・推定、相関分析や回帰分析、実験計画法、抜取検査、信頼性工学、品質機能展開、統計的プロセス管理などの基本的な事項

および\(\,3\,\)級~\(\,4\,\)級の試験範囲を含む理解度の確認

※詳細は日本規格協会HPから品質管理検定レベル表で確認してください。

試験時間:\(\,90\,\)分
試験形式:マークシート

 \(\color{red}{\fbox{1級}}\)

品質管理活動のリーダーとして期待される、品質管理の手法全般、実践全般に関する理解度、および品質管理周辺の手法や品質管理周辺の活動としてトピック的事柄に関する基礎知識

および\(\,2\,\)級~\(\,4\,\)級の試験範囲を含む理解度の確認

※詳細は日本規格協会HPから品質管理検定レベル表で確認してください。

試験時間:\(\,120\,\)分
試験形式:マークシート・論述
※準\(\,1\,\)級と認められた人の\(\,1\,\)級試験も(マークシート・論述 / \(\,120\,\)分)です。

対策方法

テキスト・参考書での独学
専門講座
通信講座

 \(\color{green}{\fbox{4級}}\)

一人で学習できるように\(\,4\,\)級用テキストが作られています。
テキストで品質管理の基本を学び、合格を目指してください。

※テキストは、日本規格協会HPからダウンロードできます。

 \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\)  \(\color{orange}{\fbox{2級}}\)  \(\color{red}{\fbox{1級}}\)

日本規格協会ではHPで、品質管理検定(QC検定)に関する書籍を紹介しています。
また全国でセミナーを開催し、セミナーに参加できない人には通信講座も用意しています。

独学では合格が難しくなる上級の試験は、セミナーや通信講座を活用して合格を目指してください。

※日本規格協会HPで確認してください。

試験頻度および日時や時期

 \(\color{green}{\fbox{4級}}\)  \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\)  \(\color{orange}{\fbox{2級}}\)  \(\color{red}{\fbox{1級}}\)

年\(\,2\,\)回実施  \(\,3\,\)月 ・ \(\,9\,\)月

試験会場

 \(\color{green}{\fbox{4級}}\)  \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\)  \(\color{orange}{\fbox{2級}}\)  \(\color{red}{\fbox{1級}}\)

全国約\(\,120\,\)か所で実施

※試験会場は公表されていませんので、受検票で確認してください。

受験料

【通常受検】
 \(\color{green}{\fbox{4級}}\) \(\,3,080\,\)円

 \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\) \(\,4,110\,\)円

 \(\color{orange}{\fbox{2級}}\) \(\,5,140\,\)円

 \(\color{red}{\fbox{1級}}\) \(\,8,220\,\)円

 \(\color{blue}{\fbox{3級・4級併願}}\) \(\,6,170\,\)円

 \(\color{blue}{\fbox{2級・3級併願}}\) \(\,8,220\,\)円

 \(\color{blue}{\fbox{1級・2級併願}}\) \(\,12,340\,\)円

【繰り返し試験】すでに合格した級を再び受検する人
 \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\) \(\,3,700\,\)円

 \(\color{orange}{\fbox{2級}}\) \(\,4,620\,\)円

 \(\color{red}{\fbox{1級}}\) \(\,7,400\,\)円

 \(\color{black}{\fbox{2級(新規)・3級(繰り返し)併願}}\) \(\,7,500\,\)円

 \(\color{black}{\fbox{1級(新規)・2級(繰り返し)併願}}\) \(\,11,100\,\)円

【準\(\,1\,\)級と認められた人が\(\,1\,\)級受検する場合】
\(\,7,710\,\)円

※割引受検は準\(\,1\,\)級と認められた後\(\,5\,\)年間が有効となり、準\(\,1\,\)級番号が必要となります。

過去の合格率および難易度

 \(\color{green}{\fbox{4級}}\)

【2018年】
受験者数:\(\,10,218\,\)人
合格者数:8\(\,605\,\)人
合格率:\(\,84.2\,\)%

 \(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{8,605}{10,218}\times 100≒84.21(%)\)

 \(\color{magenta}{\fbox{3級}}\)

【2018年】
受験者数:\(\,32,857\,\)人
合格者数:\(\,16,541\,\)人
合格率:\(\,50.3\,\)%

 \(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{16,541}{32,857}\times 100≒50.34(%)\)

 \(\color{orange}{\fbox{2級}}\)

【2018年】
受験者数:\(\,11,720\,\)人
合格者数:\(\,2,917\,\)人
合格率:\(\,24.9\,\)%

 \(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{2,917}{11,720}\times 100≒24.88(%)\)

 \(\color{red}{\fbox{1級}}\)

【2018年】
受験者数:\(\,1,095\,\)人
合格者数:\(\,50\,\)人
合格率:\(\,4.6\,\)%

 \(\displaystyle 合格率=\frac{合格者数}{受験者数}=\frac{50}{1,095}\times 100≒4.56(%)\)

\(\,4\,\)級の試験は難易度は易しいといえます。
\(\,3\,\)級になると難易度は上がり\(\,2\,\)級に関しては難易度は大変高くなり、さらに\(\,1\,\)級になると合格率は\(\,1\,\)桁となり難易度は超高いといえます。

主催・試験実施団体

名称:一般財団法人 日本規格協会(JSA)品質管理検定センター
住所:東京都港区三田3-13-12 三田MTビル

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