家電製品アドバイザー(AV情報家電,生活家電)は、家電の販売・営業・接客の専門家として、消費者の商品選択や使用方法、不具合対応、廃棄等について的確にアドバイスする人のための資格です。

ここでは家電製品アドバイザー(AV情報家電)資格の試験日程と試験内容や公式テキストと過去問題についてお伝えします。

資格または検定試験名

家電製品アドバイザー:(民間資格

家電製品アドバイザー資格は、AV情報家電と生活家電に分かれています。

●AV情報家電

●生活家電

 ⇒ 家電製品アドバイザー(生活家電)資格の試験日程と内容および公式テキスト

《家電製品アドバイザーの有効期間》
家電製品アドバイザーの有効期間は\(\,5\,\)年間です。
資格の有効期限が切れるまでに資格更新学習用テキスト(電子ブック)で学習し、資格更新試験(電子テスト)に合格し、新たに\(\,5\,\)年間の資格を保有してください。
有効期限内に更新試験に合格しなかった場合は、資格が失効してしまいます。

※更新申請の申込締切り日は、家電製品協会HPで確認してください。

家電製品アドバイザーの習得知識・技術

\(\,1.\,\) 販売実務知識・接客マナー・コミュニケーション力を持っている。
\(\,2.\,\) 対象品目の基本動作原理・仕組み・上手な使い方・安全な使い方・禁止事項などに関する知識があり、分かり易く説明できる。
\(\,3.\,\) 設置・接客・セットアップ、調整等に関する基礎的な技術知識やソフト業務知識があり、適切なアドバイスができる。
\(\,4.\,\) 不具合発生時の一時対応ができる。
また、故障と間違われ易い事象について、製品故障か使用方法の不適切か、ある程度の切り分けができる。
\(\,5.\,\) 電気安全に関する基礎知識や関連する法規の知識があり、適切な運用ができる。
\(\,6.\,\) 家電リサイクル法・容器包装リサイクル法等の主旨と、廃家電受付業務処理手順を理解し実践できる。

受験資格

誰でも受験できます。

試験内容と受験対策方法

試験内容

AV情報家電の試験は「商品知識・取扱」と「CS・法規」の\(\,2\,\)科目です。

■商品知識・取扱  AV情報家電製品の商品知識・取扱いの理解度が問われます。
■CS・法規  CSに関する知識及び関連する法規類の基本的知識の理解度が問われます。
※「CS・法規」は家電製品アドバイザー(生活家電)試験と共通科目になっています。

試験時間:\(\,2\,\)科目共に\(\,75\,\)分
試験範囲:
■商品知識・取扱
1. デジタル信号
・音声と映像のデジタル化
・圧縮技術 など
2. テレビ放送
・各種デジタル放送
・4K、8Kテレビ放送
・ケーブルテレビ
・IPテレビ
・B-CASカード・コンテンツ権利保護
・インターネット視聴サービス など
3. テレビ受信機
・各種ディスプレイ
・3Dテレビ
・新世代テレビ(湾曲、5K)など
4. デジタルディスクレコーダー
・BD/HDDレコーダー
・外付けHDDレコーダー
・iVDR
・記録用ディスク
・各種著作権保護技術 など
5. デジタルビデオカメラ
・記録方式
・手ブレ補正技術
・4Kビデオカメラ
・スローモーション撮影 など
6. デジタルカメラ
・レンズの基礎知識
・カメラの構造と各種機能
・記録用メモリーカード
・画像ファイルとプリント規格
・レンズスタイルカメラ など
7. AVシステム/オーディオ機器
・ホームシアター
・プロジェクター
・システムステレオ
・ハイレゾオーディオ
・ラジオと放送電波
・メモリーオーディオプレーヤー
・ヘッドホン など
8. AV機器の接続/設定
・各種接続規格と端子、ケーブル
・テレビへの各種機器接続 など
9. ナビゲーションシステム
・ナビゲーションの種類と機能
・VICS など
10. パソコン
・パソコンの仕組みと周辺機器
・タブレット
・ウルトラブック など
11. プリンター
・印刷用プリンター
・インクの種類と特徴
・3Dプリンター など
12. 電話・ファクシミリ
・電話回線と家庭用電話機
・ファクシミリ
・IP電話
・携帯電話とスマートフォン
・ウエアラブル端末 など
13. インターネット・AVネットワーク
・インターネット接続方式
・無線LAN
・PLC
・USB、IEEE1394およびBluetooth
・DLNA
・クラウドサービス
・NFC など
14. 電池
・一次電池と二次電池
・太陽電池 など
15. 電源・スマートハウス
・家庭内電源と配線
・ワイヤレス充電
・スマートハウス(HEMS)など
16. 防じん/防水
・IPコード
・各種保護等級 など

■CS・法規試験
【家電製品アドバイザー(生活家電)試験と共通科目】
1. CS総論
・CSとは何か
・CSの視点とお客様からの評価
・経営におけるCSの位置づけと実務への展開
・デジタル時代のCS
・高齢化時代のCS
・地球環境保全への取り組み など
2. 礼儀/マナーの基本
・お店における接客マナーの基本(対応・身だしなみ、言葉づかい など)
・家庭訪問時の基本マナー など
3. 販売前のCS
・販売前のCSの目的
・お客様のニーズ把握とCS向上の取り組み
・お客様とのコミュニケーション など
4. 販売時のCS
・お客様の視点に立ったわかりやすい商品説明
・お客様に安心、納得して購入していただく など
5. 販売後のCS
・使いはじめるまで(配達、設置・接続、取扱説明書、保証書 など)
・使用開始後のCSポイント など
6. 不具合発生時のCS
・迅速、親切な受付対応
・お客様の立場にたった修理対応
・サービスレベルの向上 など
7. 環境/省エネに関する法規
・循環型社会を形成するための法体系
・資源有効利用促進法と3R
・各種リサイクルの法規と取り組み(家電・小型家電・PC・電池)
・省エネ法と省エネに関する表示規定
・太陽光発電システム関連法規 など
8. 消費者とのコミュニケーションに際して留意すべき法規
・消費者基本法と消費者教育
・取引に関する民法
・特定商取引法
・個人情報保護法 など
9. 独禁法および関連ルール
・独禁法
・景品表示法
・公正競争規約
・大規模小売業告示 など
10. 製品安全に関連する法規
・製品を安全に使用するために留意すべき事項
・電気用品安全法
・消費生活用製品安全法
・PL法
・表示図記号 など

合格基準:\(\,2\,\)科目共に\(\,140\,\)点以上(資格認定)
試験は\(\,2\,\)科目とも\(\,200\,\)点満点です。
※ただし、いずれか\(\,1\,\)科目のみ合格基準に達している場合は、科目合格者としてその後の\(\,2\,\)回(\(\,1\,\)年以内)の受検に限り、合格基準に達している科目は試験免除されます。

「AV情報家電」と「生活家電」の試験は併願が可能です。
両方の資格を取得すると『家電製品総合アドバイザー』になれます。

審査基準(期待される水準):
多種多様な家電製品について、消費者に購入時の商品選択から購入後の使用方法・不具合解決・廃棄に到るまでのアドバイスを適切に行うために、次の商品知識・関連法規類の基礎知識・接客マナー等の能力を有すること。
\(\,1.\,\) 販売実務知識、接客マナー及びコミュニケーション力を有する。
\(\,2.\,\) 対象品目の基本動作原理・仕組み、上手な使い方、安全な使い方、禁止事項などに関する知識を有し、分かりやすく説明できる。
\(\,3.\,\) 据付・接続・セットアップ・調整等 に関する技術知識並びに設置にまつわる業務知識を有し、適切なアドバイスができる。
\(\,4.\,\) 不具合発生時の一次対応力を有していること、故障と間違われ易い事象について製品故障か使用方法の不適切かの切り分けができる。
\(\,5.\,\) 省エネに関する基本知識を有し、各製品の省エネ機能などの使用方法や効果的な節電方法などについて適切なアドバイスができる。
\(\,6.\,\) 電気安全に関する知識を有し、適切なアドバイスができる。
\(\,7.\,\)「消費者保護」「製品安全」「省エネ・環境」等の関連法規に関する知識を有し、適切な運用ができる。
\(\,8.\,\) 家電関連技術や家電製品の先端動向など消費者が関心を寄せる時事的なテーマについて適切かつ分かりやすく説明できる。

対策方法

テキスト・参考書での独学
家電製品アドバイザー資格試験では次の公式テキスト問題集が用意されています。

■家電製品協会 認定資格シリーズ
家電製品アドバイザー資格 AV情報家電 商品知識と取扱い
新4K8K衛星放送、4K動画配信サービスの視聴方法をはじめ、ドライブレコーダー、ハイレゾオーディオ、AIスピーカーなどが解説されています。

■家電製品協会 認定資格シリーズ
家電製品アドバイザー資格 CSと関連法規
CSでは 言葉遣い・接客マナーを含め、多様なシチュエーションごとに最新の知識が整理されています。
関連法規では 基本的な法規に新たな法改正の動向を加えて解説されています。

■家電製品協会 認定資格シリーズ
家電製品アドバイザー資格 問題&解説集
昨年の試験問題をベースにまとめた過去の試験問題集で、解答ポイントがわかりやすく解説されています。

※公式テキストや問題集は、最寄りの書店や家電製品協会HPから購入してください。

試験頻度および日時や時期

年\(\,2\,\)回実施  \(\,3\,\)月・\(\,9\,\)月

※詳しい日程は、家電製品協会HPで確認してください。

試験会場

全国の主要都市

※試験会場の詳しい場所については、家電製品協会HPで確認してください。

受験料

\(\,9,400\,\)円

【AV情報家電・生活家電の両方の資格を同時に受験する場合(\(\,3\,\)科目)】
\(\,15,600\,\)円

【科目免除受験の場合】
\(\,2\,\)科目受験  \(\,12,400\,\)円
\(\,1\,\)科目受験  \(\,6,200\,\)円

主催・試験実施団体

名称:一般財団法人 家電製品協会
住所:千代田区霞が関3丁目7番1号 霞が関東急ビル5階

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