家電製品エンジニア(AV情報家電,生活家電)は、家電の設置やセットアップ、トラブル対応の専門家として、エンジニアの立場からお客様の家電ライフを支援する方々のための資格です。

ここでは、家電製品エンジニア(生活家電)資格の試験日程と試験内容や公式テキストと過去問題についてお伝えします。

資格または検定試験名

家電製品エンジニア:(民間資格

家電製品エンジニア資格は、AV情報家電と生活家電に分かれています。

●AV情報家電

 ⇒ 家電製品エンジニア(AV情報家電)資格の試験日程と内容および公式テキスト

●生活家電

《家電製品エンジニアの有効期間》
家電製品エンジニアの有効期間は\(\,5\,\)年間です。
資格の有効期限が切れるまでに資格更新学習用テキスト(電子ブック)で学習し、資格更新試験(電子テスト)に合格し、新たに\(\,5\,\)年間の資格を保有してください。
有効期限内に更新試験に合格しなかった場合は、資格が失効してしまいます。

※更新申請の申込締切り日は、家電製品協会HPで確認してください。

家電製品エンジニアの習得知識・技術

\(\,1.\,\) 各種家電製品の基礎理論と動作原理を理解している。
\(\,2.\,\) 不具合の原因を各種要因に切り分けることができる。
\(\,3.\,\) 論理的で合理性のある診断と処置の方法を理解し、実行できる。
\(\,4.\,\) 必要な治工具・測定器を使うことができる。
\(\,5.\,\) 安全点検の知識があり、実行できる。
\(\,6.\,\) 電気安全に関する知識及び関連する法規の知識があり、適切な運用ができる。
\(\,7.\,\) 家電製品の安全で上手な使い方等について適切な技術的なアドバイスをすることができる。

受験資格

誰でも受験できます。

試験内容と受験対策方法

試験内容

生活家電の試験は、生活家電の「基礎技術」と「応用技術」の\(\,2\,\)科目です。

■基礎技術  理論や動作原理に関する知識の有無と理解度が問われます。
■応用技術  機器のセットアップや故障診断、修理などの実務的知識が問われます。

試験時間:\(\,2\,\)科目共に\(\,75\,\)分
試験範囲:
■基礎技術
1. スマートハウス
・再生可能エネルギー/買取制度
・HEMS
・電力システム改革
・スマート家電 など
2. 太陽光発電システム
・発電の原理と太陽電池の性質
・太陽光発電システム など
3. 燃料電池
・発電の原理
・燃料電池の種類と装置の構成 など
4. 蓄電池
・リチウムイオン蓄電池の原理と特徴
・火災予防条例への対応
・V2H(電気自動車の電池利用)など
5. LED照明
・発光の原理
・LED電球の特徴と構造 など
6. エアコン
・冷凍サイクル(原理と各部品の構造、機能)
・ヒートポンプ式エアコン
・冷媒について(HFC冷媒)など
7. エコキュート
・ヒートポンプサイクルのしくみ
・高圧力型エコキュート
・転倒防止対策 など
8. IHクッキングヒーター
・加熱の原理(電磁誘導加熱)
・オールメタル対応 など
9. IHジャー炊飯器
・炊飯の工程
・圧力式炊飯器 など
10. 電子レンジ
・加熱の原理(誘電過熱)
・オーブンレンジ
・過熱水蒸気レンジ など
11. 冷蔵庫
・冷凍サイクル(構造と機能)
・ノンフロン冷蔵庫 など
12. 除湿機
・各方式の除湿の原理
・コンプレッサー式除湿機、デシカント式除湿機 など
13. 加湿器
・加湿方式
・ハイブリッド加湿器 など
14. 空気清浄機
・フィルター方式/コロナ放電方式
・大気汚染物質(PM2.5など)など
15. 換気扇
・建築基準法の改正/科学物質
・換気扇の種類と適用例 など
16. 洗濯機
・洗剤の知識(界面活性剤)
・洗濯機の構造と機能
・洗濯乾燥機の方式 など
17. 温水洗浄便座
・洗浄の構造(貯湯式・瞬間式)など
18. 掃除機
・掃除機の方式(紙パック式・サイクロン式)
・床ブラシの方式 など
19. 生活家電に関する法規
・消費生活用製品安全法
・電気用品安全法 など
20. 生活家電の基礎
・電気加熱方式
・インバーター
・電気用図記号 など
21. 全項目 共通事項
・使用上の注意
・製品安全(安全機構/安全表示)
・施工方法、注意点 など

■応用技術
【全項目共通】
・取扱い
・使用上のトラブルとその対応
・故障症状とその原因
・故障診断と修理方法
・設置と調整
・故障症状と問題切り分け
・信号波形と故障診断
・回路の動作判定
・受信障害の防止と改善処置
・デバイスの良否判定
・安全な修理、安全点検、機器設置の方法 など

合格基準:\(\,2\,\)科目共に\(\,120\,\)点以上(資格認定)
試験は\(\,2\,\)科目とも\(\,200\,\)点満点です。
※ただし、いずれか\(\,1\,\)科目のみ合格基準に達している場合は、科目合格者としてその後の\(\,2\,\)回(\(\,1\,\)年以内)の受検に限り、合格基準に達している科目は試験免除されます。

「生活家電」と「AV情報家電」の試験は併願が可能です。
両方の資格を取得すると『家電製品総合エンジニア』になれます。

審査基準(期待される水準):
家電製品の不具合診断と処置(ソリューション)を的確・迅速に行うために、次の幅広い知識と実践能力を有すること。
\(\,1.\,\) 各種家電製品の基礎理論と動作原理を理解している。
\(\,2.\,\) 不具合の原因をハードウェアとソフトウェアに切り分けることができる。
\(\,3.\,\) 不具合の原因を製品要因とその他要因に切り分けることができる。
\(\,4.\,\) 論理的で合理性のある診断と処置の方法を理解し、実行できる。
\(\,5.\,\) 必要な治工具測定器を適切に使える。
\(\,6.\,\) 安全点検の知識および関連する法規の知識を有し、実行できる。
\(\,7.\,\) 消費者に家電製品の安全で上手な使い方等について適切な指導をすることができる。
\(\,8.\,\) 家電関連の技術トレンドを認識し、市場に顕在化している先端技術の概要や実務への応用方法、あるいはその可能性などを理解し、消費者等に分かりやすく説明できる。

対策方法

テキスト・参考書での独学
家電製品エンジニア資格試験では次の公式テキスト問題集が用意されています。

■家電製品協会 認定資格シリーズ
家電製品エンジニア資格 生活家電の基礎と製品技術

生活家電製品の動作原理と仕組み、点検時の計測機器や治具の使用法、故障診断・修理のポイント、太陽光発電システムなど新エネルギーについて解説されています。

■家電製品協会 認定資格シリーズ
家電製品エンジニア資格 問題&解説集
AV情報家電(基礎技術・応用技術)と生活家電(基礎技術・応用技術)の過去の試験問題集で、解答ポイントが解説されています。

※公式テキストや問題集は、最寄りの書店や家電製品協会HPから購入てください。

試験頻度および日時や時期

年\(\,2\,\)回実施  \(\,3\,\)月・\(\,9\,\)月

試験会場

全国の主要都市

※試験会場の詳しい場所については、家電製品協会HPで確認してください。

受験料

\(\,9,400\,\)円

【生活家電・AV情報家電の両方の資格を受験する場合】
\(\,18,800\,\)円

【科目免除受験の場合】
\(\,2\,\)科目受験  \(\,12,400\,\)円
\(\,1\,\)科目受験  \(\,6,200\,\)円

主催・試験実施団体

名称:一般財団法人 家電製品協会
住所:千代田区霞が関3丁目7番1号 霞が関東急ビル5階

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