防災士とは、地域や職場などの様々な場で防災力を高める活動を行うにあたり、十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災士機構が認めた人です。

資格は一般的な方法と特例制度を使って取得する方法があります。
ここでは、一般的な資格取得方法と講習内容および合格率や難易度についてお伝えします。

資格または検定試験名(正式名称と通称)

防災士(民間資格

防災士とは

近年、防災や危機意識の高まりから職業を問わず資格取得の機運が高まっている防災士とは、「自助」「共助」「協働」を原則とし、社会の様々な場で防災力を向上させる活動を行うにあたり、 十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを日本防災機構が認めた人たちのことを指します。

災害時には被災者の救助や避難所の運営などの役割を担うことができ、地域の防災には欠かせない存在です。

資格の取得方法

防災士資格を取得するには、一般的な方法と消防・警察の現職およびOBなどが「特例制度」を使って取得する方法があります。
※特例制度を使って取得する方法は日本防災士機構HPで確認してください。

●一般的な取得方法
次の\(\,3\,\)項目を修了した人は、日本防災士機構へ「防災士認証登録申請(申請料 \(\,5,000\,\)円)」を行うことが出来ます。

日本防災士機構から「防災士認証登録申請」を提出した人に「防災士認証状」「防災士証(カード)」を交付されます。

\(\,1.\,\)日本防災士機構が認証した研修機関が実施する「防災士養成研修講座」を受講して「研修履修証明」を取得する。

\(\,2.\,\)日本防災士機構が実施する「防災士資格取得試験(受験料 \(\,3,000\,\)円)」を受験して合格する。

\(\,3.\,\)全国の自治体や地域の消防署、日本赤十字社等の公的機関、またはそれに準ずる団体が主催する「救急救命講習」(心肺蘇生法やAEDを含む\(\,3\,\)時間以上の内容)を受けて修了証を取得する。
※ただし、防災士の認証登録申請時に\(\,5\,\)年以内に発行されたもので、かつ、その講習の発行者が定めた有効期限内のものが対象となります。

防災士養成研修講座の受講資格

誰でも受講できます。

防災士養成研修講座の内容

講座は集合研修(会場研修)の形式で行われます。
履修講目防災士教本に示す\(\,31\,\)講目のうち最低\(\,12\,\)講目以上を履修します。
最低でも\(\,2\,\)日間以上の日程で実施され、集合研修で履修しなかった講目については、各研修機関が定めた様式のレポートなどの提出が義務づけられます。

《防災士教本に示す31講目》
●序論
第\(\,1\,\)講 近年の自然災害に学ぶ
第\(\,2\,\)講 防災士の役割

●いのちを自分で守る~自助~
第\(\,3\,\)講 身近でできる防災対策
第\(\,4\,\)講 耐震診断と補強
第\(\,5\,\)講 災害とライフライン
第\(\,6\,\)講 災害と交通インフラ
第\(\,7\,\)講 災害医療

●地域で活動する~共助・協働~
第\(\,8\,\)講 行政の災害対応
第\(\,9\,\)講 避難所運営と仮設住宅の暮らし
第\(\,10\,\)講 災害と応急対策
第\(\,11\,\)講 地域の自主防災活動
第\(\,12\,\)講 災害とボランティア活動
第\(\,13\,\)講 緊急救助技術を身につける
第\(\,14\,\)講 防災訓練

●災害発生の仕組みを学ぶ~科学~
第\(\,15\,\)講 地震のしくみと被害
第\(\,16\,\)講 津波のしくみと被害
第\(\,17\,\)講 火山噴火のしくみと被害
第\(\,18\,\)講 風水害と対策
第\(\,19\,\)講 土砂災害と対策
第\(\,20\,\)講 火災と防火対策

●災害に関わる情報を知る~情報~
第\(\,21\,\)講 災害情報の入手と活用
第\(\,22\,\)講 災害と流言・風評
第\(\,23\,\)講 公的機関による予報・警報
第\(\,24\,\)講 地震に関する知見・情報
第\(\,25\,\)講 被害想定とハザードマップ
第\(\,26\,\)講 避難と避難行動

●新たな減災や危機管理の手法を身につける~予防・復興~
第\(\,27\,\)講 都市防災
第\(\,28\,\)講 災害と危機管理
第\(\,29\,\)講 企業防災と事業継続計画
第\(\,30\,\)講 災害と損害保険
第\(\,31\,\)講 地域の復旧と復興

防災士資格取得試験

講座(集合研修)受講の最終日に同じ会場で試験が行われます。

試験形式:\(\,3\,\)択式
試験問題:\(\,30\,\)問
合格基準:\(\,80\,\)%以上(\(\,24\,\)問以上)

講習の日時や時期

防災士研修センター・研修認証自治体などに問い合わせてください。

※防災士研修センターや研修認証自治体は日本防災士機構HPで確認してください。

講習会場

防災士研修センター・研修認証自治体などに問い合わせてください。

※防災士研修センターや研修認証自治体は日本防災士機構HPで確認してください。

受講料

防災士研修センター・研修認証自治体などに問い合わせてください。

■防災士研修センターの場合
【受講料】\(\,52,920\,\)円

※防災士研修センターや研修認証自治体は日本防災士機構HPで確認してください。

日本防災士機構の資格取得試験

【受験料】\(\,3,000\,\)円
【防災士認証登録申請料】\(\,5,000\,\)円

※防災士資格取得費用・防災士教本代・受験料・認証手続料については、一定条件のもとに住民に対して費用の一部または全額を助成している自治体があります。
日本防災士機構HPで対象の自治体を確認してください。

合格率および難易度

合格率は公表されていませんが、講習をしっかり受けることが出来ていればほぼ全員合格することが出来ます。
不合格の場合、試験だけを再試験することも可能です。

難易度は易しいと言えます。

主催・試験実施団体

名称:認定特定非営利活動法人 日本防災士機構
住所:東京都千代田区一番町25

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