高等学校卒業程度認定試験の受験資格と試験日や科目などの試験概要と合格率についてお伝えします。

高等学校卒業程度認定試験は、さまざまな理由で高等学校を卒業していない人の学習成果を適切に評価して、高等学校卒業同程度の学力があるかどうかを文部科学省が認定する試験です。
合格者は大学・短大・専門学校の受験資格が与えられ、就職や各種資格試験等に活用することができます。

資格または検定試験名(正式名称と通称)

高等学校卒業程度認定試験:(通称)高卒認定試験国家資格

※平成\(\,17\,\)年度より、大学入学資格検定(大検)は、高等学校卒業程度認定試験にかわりました。

受験資格

■受験しようとする試験の日が試験実施年度(\(\,4\,\)月\(\,1\,\)日~翌年\(\,3\,\)月\(\,31\,\)日)の終わりまでに満\(\,16\,\)歳以上になる人
(平成17年度から、全日制高等学校等に在籍されている方も受験が可能)

ただし、満\(\,18\,\)歳に達していない人が全ての科目に合格した場合、\(\,18\,\)歳の誕生日から合格者となります。

※高等学校卒業している人や既に大学入学資格を持っている人は受験できません。

試験内容と受験対策方法

試験内容

高等学校卒業程度認定試験に合格するには、各教科の必修の科目に合格する必要があります。

高認試験の試験科目は\(\,6\,\)教科\(\,14\,\)科目です。
選択する科目によって多少異なりますが、免除科目がない場合は\(\,8~10\,\)科目を受験することになります。

 \(\large{\color{magenta}{\fbox{試験科目(教科)}}}\)

国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語

 \(\large{\color{orange}{\fbox{必修科目}}}\)

■国語
試験科目:国語

■地理歴史
試験科目:世界史A、世界史B
・\(\,2\,\)科目のいずれか\(\,1\,\)科目
試験科目:日本史A、日本史B、地理A、地理B
・\(\,4\,\)科目のうちいずれか\(\,1\,\)科目

■公民
試験科目:現代社会、倫理、政治・経済
・現代社会\(\,1\,\)科目
または、
・倫理、政治・経済\(\,2\,\)科目どちらかを選択

■数学
試験科目:数学

■理科
試験科目:科学と人間生活、物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎
・科学と人間生活\(\,1\,\)科目 と 物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎の中から\(\,1\,\)科目を選択(合計\(\,2\,\)科目)
または、
・物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎の中から\(\,3\,\)科目を選択

■外国語
試験科目:英語

※試験科目の選択方法や出題範囲、試験の一部免除などについては、文部科学省HPでしっかり確認してください。

対策方法

高等学校卒業程度認定試験は一度に全科目合格する必要はありません。
一度の試験で全科目に合格しなくても大丈夫なのです。

合格した科目は「科目合格」となり、次の試験では免除になります。

試験は年\(\,2\,\)回実施されるので、受験する科目を\(\,2\,\)回に分けて受験対策することもできます。
また、別の年度に受験することも可能です。

得意な科目や好きな科目を選択したり、または合格しやすい科目や科目数を抑えることのできる組み合わせを選択するなどして合格を目指しましょう。

受験案内配布と出願期間

【受験案内配布】
●第\(\,1\,\)回 \(\,4\,\)月 
●第\(\,2\,\)回 \(\,7\,\)月 

【出願期間】
●第\(\,1\,\)回 \(\,4\,\)月下旬~\(\,5\,\)月中旬
●第\(\,2\,\)回 \(\,8\,\)月下旬~\(\,9\,\)月中旬

※詳しい日にちは文部科学省HPで必ず確認してください。

試験頻度および日時や時期

年\(\,2\,\)回実施 
●第\(\,1\,\)回 \(\,8\,\)月  \(\,2\,\)日間
●第\(\,2\,\)回 \(\,11\,\)月 \(\,2\,\)日間

※詳しい日にちは文部科学省HPで必ず確認してください。

試験会場

\(\,47\,\)の各都道府県

現住所や本籍地に関わりなく受験したい会場を出願時に選べますが、一度選択した会場は変更することはできません。

※試験会場は文部科学省HPで確認してください。

受験料

 \(\color{magenta}{\fbox{7科目以上}}\) 

\(\,8,500\,\)円

 \(\color{orange}{\fbox{4科目以上 6科目以下}}\)

\(\,6,500\,\)円

 \(\color{brown}{\fbox{3科目以下}}\)

\(\,4,500\,\)円

過去数年の平均合格率および難易度

\(\large{\color{black}{\fbox{平成30年度}}}\)

●第2回
受験者数:\(\,10,405\,\)人
合格者数:\(\,4,698\,\)人
合格率:\(\,45.2\,\)%

●第1回
受験者数:\(\,10,815\,\)人
合格者数:\(\,4,526\,\)人
合格率:\(\,41.8\,\)%

●平成30年度 計
受験者数:\(\,21,220\,\)人
合格者数:\(\,9,224\,\)人
合格率:\(\,43.5\,\)%

 \(\large{\color{black}{\fbox{平成29年度 }}}\)

●第2回
受験者数:\(\,10,912\,\)人
合格者数:\(\,5,117\,\)人
合格率:\(\,46.9\,\)%

●第1回
受験者数:\(\,10,832\,\)人
合格者数:\(\,4,362\,\)人
合格率:\(\,40.3\,\)%

●平成29年度 計
受験者数:\(\,21,744\,\)人
合格者数:\(\,9,479\,\)人
合格率:\(\,43.6\,\)%

高卒認定試験の合格率は例年\(\,40\,\)%前後なので難易度が高いイメージですが、出題される試験問題は基本的な内容で、どの科目も中学~高校1年生くらいの学力があれば合格できるといわれています。
なので試験科目の数と出題範囲が広いことが、合格率が低い原因と考えられます。

主催・試験実施団体

名称:文部科学省 総合教育政策局生涯学習推進課 認定試験第一係・第二係
住所:東京都千代田区霞が関3丁目2番2号

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