自動車整備士1級の仕事内容と資格試験を受けるために必要な受験資格や気になる日程や内容についてお伝えします。
自動車整備士は、車の事故が起こらないよう万全の状態にオーバーホールし安全を守るのが使命で、国土交通省が実施している極めて重要な国家資格です。
資格または検定試験名（正式名称と通称）
自動車整備士技能検定1級：（通称）自動車整備士1級（国家資格 必置）
自動車整備士の種類と技能レベル
●一級自動車整備士（二級自動車整備士より高度な自動車の整備ができる。）
【一級小型自動車整備士】
小型自動車とは、総重量8トン以下・最大積載量2トン未満・乗車定員11名以下の普通自動車と四輪・三輪の小型自動車、四輪・三輪の軽自動車、小型特殊自動車を指します。
一級小型自動車整備士は、高度な整備に対する知識と技術を持ち部下を指示しながら、中心となって整備を行える上級技術者で、誰もが乗る乗用車の整備を行う専門技術者（スペシャリスト）です。
【一級大型自動車整備士】
【一級二輪自動車整備士】
※2016年度現在まで一級大型自動車整備士と、一級二輪自動車整備士の資格取得（国家試験）は行われていませんので、現状一級自動車整備士の資格は一級小型自動車整備士のみを指すのが通例となっています。
●二級自動車整備士（自動車の一般的な整備ができる。）
・二級自動車シャシ整備士
・二級ガソリン自動車整備士
・二級ジーゼル自動車整備士
・二級二輪自動車整備士
※上位資格に一級二輪自動車整備士の資格がありますが、2018年2月時点では試験が実施されていないため、二級二輪自動車整備士が最上位資格と言えます。
⇒ 自動車整備士2級の仕事内容と資格試験の受験資格および日程や内容
●三級自動車整備士（自動車各装置の基本的な整備ができる。）
・三級自動車シャシ整備士
・三級自動車ガソリン、エンジン整備士
・三級自動車ジーゼル、エンジン整備士
・三級二輪自動車整備士
⇒ 自動車整備士3級の仕事内容と資格試験の受験資格および日程や内容
●特殊整備士（各々の分野について専門的な知識・技能を有する。）
・自動車タイヤ整備士
・自動車電気装置整備士
・自動車車体整備士
自動車整備士の仕事内容
自動車整備士の仕事は、大きく次の\(\,3\,\)つに分けられます。
■点検整備
車の所有者が安全に運転できるよう点検整備を行います。
事故を防ぐために欠かせない仕事で、主な検査項目としては、ハンドルの操作・ブレーキの利き具合・サスペンションやドライブシャフトの緩みなどです。
■緊急整備
運転中にブレーキが利かなくなったり、エンジンが止まったり、事故に遭ったりした自動車を整備・修理を行います。
車が安全に走行できるようにエンジンや電気系統などを点検し、修理が必要であれば部品の分解・交換を行います。
■分解整備
車の中でも特に重要なエンジンやミッションなどの部品を分解して、不良な状態を改善・修理を行います。
高度な技術が必要とされるため、分解整備は国の認可を受けた認証工場や指定工場でのみ行うことができます。
一級自動車整備士の仕事内容
一級自動車整備士は、二級自動車整備士より高度な自動車の整備ができる資格です。
ガソリン車やジーゼル車、ハイブリット、電気、水素などエンジンの種別、シャシ限定など整備箇所に関わらず自動車に関するすべての整備が可能です。
ただ一つだけ、自動車検査員としての業務を行うことは出来ません。
受験資格
・自動車整備士二級を取得後（二級自動車シャシ整備士を除く）、整備作業に関して\(\,3\,\)年以上の実務を経験した人
・一種養成施設の一級自動車整備士の養成課程を修了した人
試験内容
●学科試験（筆記・口述）
\(\,1.\,\)構造、機能及び取扱い法
\(\,2.\,\)点検、修理、調整及び完成検査の方法
\(\,3.\,\)整備用機械に関する初等知識
\(\,4.\,\)整備用の試験機、計量器及び工具の構造、機能及び取扱い法
\(\,5.\,\)材料及び燃料油脂の性質及び用法
\(\,6.\,\)図面に関する一般知識
\(\,7.\,\)保安基準その他の自動車の整備に関する法規
●実技試験
\(\,1.\,\)基本工作
\(\,2.\,\)点検、分解、組立て、調整及び完成検査
\(\,3.\,\)修理
\(\,4.\,\)整備用の試験機、計量器及び工具の取扱い
※一般社団法人日本自動車整備振興会連合会が行う「自動車整備技能登録試験1級」の合格者は学科試験が免除され、国土交通大臣指定の養成施設の自動車整備士1級養成課程修了者は実技試験が免除されます。
日本自動車整備振興会連合会HPで確認してください。
試験頻度および日時や時期
■学科試験 年\(\,1\,\)回実施 \(\,7\,\)月
■実技試験 年\(\,1\,\)回実施 \(\,9\,\)月
※詳しい日程は国土交通省HP、各地方運輸局および沖縄総合事務局で確認してください。
試験会場
各地方運輸局および沖縄総合事務局が指定する都道府県
※会場は各地方運輸局および沖縄総合事務局で確認してください。
・北海道運輸局
札幌市中央区大通西10丁目 札幌第二合同庁舎
・東北運輸局
仙台市宮城野区鉄砲町1
・関東運輸局
神奈川県横浜市中区北仲通5-57 横浜第2合同庁舎
・北陸信越運輸局
新潟県新潟市中央区美咲町1丁目2番1号 新潟美咲合同庁舎2号館
・中部運輸局
名古屋市中区三の丸2-2-1 名古屋合同庁舎第1号館
・近畿運輸局
大阪市中央区大手前4-1-76 大阪合同庁舎第4号館
・中国運輸局
広島市中区上八丁堀6番30号 広島合同庁舎4号館
・四国運輸局
香川県高松市サンポート3番33号 高松サンポート合同庁舎南館3F・4F
・九州運輸局
福岡市博多区博多駅東2-11-1 福岡合同庁舎新館 7F～10F
・沖縄総合事務局
沖縄県那覇市おもろまち2丁目1-1
受験料
\(\,7,200\,\)円
過去数年の平均合格率および難易度
受験者数や合格率は非公開となっています。
主催・試験実施団体
名称：国土交通省 または 各地方運輸局および沖縄総合事務局
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