登山ガイド資格ステージ3の受験資格と検定の日程や試験問題内容や難易度をお伝えします。
ステージ3は登山ガイドステージとして最も上位の資格になります。
ここではステージ3の1次試験の書類審査と2次試験の実技試験の内容と必要な実務経験などの概要をご確認下さい。
資格または検定試験名(正式名称と通称)
登山ガイド資格検定試験:(通称)登山ガイドステージⅢ(民間資格)
国内で無積雪期を通じて登山道が示されているコースの登山ガイドができる資格です。
積雪期は、通年営業を行う施設(山小屋・レストハウスなど)から容易に登山出来る領域で、岩稜・急峻な雪稜を持たない範囲をガイドできる資格です。
※スキーガイド分野は別に資格を取得する必要があります。
【行動できる範囲】
無積雪期の一般登山道や登山地図の実線、破線で示されたとなります。
東北や北海道などのテント泊や避難小屋を利用する縦走コースや容易な沢登りコースなどです。
積雪期は、山小屋から日帰り可能な容易な雪山登山です。
例:北八ヶ岳中山峠~高見石・縞枯山・北横岳・天狗岳・硫黄岳・蓼科山 など
※詳しくは、自然ガイド・登山ガイドにおけるガイド対顧客標準人数比率に係る規定を確認してください。
日本山岳ガイド協会の定める登山経験・技術基準
\(\color{black}{\fbox{登山歴}}\)
・山行日数\(\,200\,\)日以上
【無積雪期】
・ルートファインディングおよび幕営、または避難小屋泊を要するバリエーションルート\(\,5\,\)本以上
※ルートの\(\,50\,\)%以上は先頭をつとめていること
【積雪期】
・標高\(\,2000\,\)m以上を\(\,40\,\)日以上
・\(\,40\,\)度程度の雪渓を、アイゼン・ピッケルを用いて確実に登り下りできる
・\(\,60\,\)度程度の雪壁を確実に登り下りできる
【ガイド歴】
登山ガイドステージⅡで\(\,1\,\)年以上かつ\(\,100\,\)日以上のガイド歴があること
\(\color{black}{\fbox{沢登り}}\)
・\(\,1\,\)級以上を\(\,12\,\)ルート以上
※その内\(\,6\,\)ルート以上は先頭をつとめていること
\(\color{black}{\fbox{スキー}}\)
スキーガイド資格を取得希望する人は、バックカントリースキー歴
・\(\,3\,\)年以上
・\(\,100\,\)日以上
※すべて\(\,10\,\)年前までの記録とします。
ガイド資格認定
認定通知書受給者は、本会正会員団体に入会し、正会員団体より入会手続を行う。
手続きが完了したものには正会員団体を通して、本会よりガイド資格認定証(本会正会員証)およびガイドバッチを付与する。
本会に入会しなければガイド活動を行うことは出来ない。
※出典:日本山岳ガイド協会HPより
資格更新について
自己の有効期限内に満65歳に達したとき、その間1回以上の資格更新研修会を履修し次の資格有効期間を確定している者は、その後3年毎に2日間の机上研修を修了することで更新される。
実技研修免除の年齢を越えて資格を取得した者は、1回以上の更新研修会を修了した後に年齢による実技研修免除が適応される。
※出典:日本山岳ガイド協会HPより
受験資格
・登山ガイドステージⅡの資格を取得し、書類審査日までに同資格として正会員入会後\(\,1\,\)年を経過した人で、かつ同資格として\(\,100\,\)日以上のガイド実務経験を持つ人。
・沢登り\(\,1\,\)級以上を\(\,12\,\)ルート以上遡行した経験を持ち、うち\(\,6\,\)ルート以上は先頭をつとめている人。
・危急時対応技術講習会、もしくはファーストエイド講習会を修了している人。
資格検定試験 一次試験受験申請書の受付方法
郵送(簡易書留)で、審査書類一式を日本山岳ガイド協会事務局宛に書類審査日の\(\,2\,\)週間前までに送付してください。
郵送のみでの受付です。
※審査書類や審査日は日本山岳ガイド協会HPで確認してください。
試験内容と受験対策方法
試験内容
書類審査+実技検定試験です。
一次試験の書類審査に合格した人が、二次試験の実技検定試験を受験することが出来ます。
\(\color{magenta}{\fbox{一次試験(書類審査)}}\)
【一次試験の合格有効年数】
書類審査には有効年数はありません。
試験科目:
書類審査のみ、試験はありません。
\(\color{red}{\fbox{二次試験(実技試験)}}\)
【二次試験の各科目の合格有効年数】
合格通知書の発行日から\(\,3\,\)年目の当該日までです。
※登山ガイドステージⅢ資格取得検定試験は、
書類審査合格後、ロープワーク技術と岩稜歩行技術までは順番に受験し合格しなければ、他の科目の受験はできません。
無積雪期ルートガイディングと積雪期ルートガイディングの科目試験については、受験順序は問題ありません。
検定科目:
・ロープワーク技術と岩稜歩行技術
・無積雪期ルートガイディング
・積雪期ルートガイディング
検定内容:
【ロープワーク技術と岩稜歩行技術】
\(\,1.\,\)岩稜歩行技術
\(\,2.\,\)ショートロープ技術
\(\,3.\,\)レスキュー技術
【無積雪期ルートガイディング】
\(\,1.\,\)無積雪期でのルートガイディング技術
\(\,2.\,\)無積雪期でのルート維持とルートファインディング技術
\(\,3.\,\)テント泊でのクライアントケア技術
【積雪期ルートガイディング】
\(\,1.\,\)積雪期のルートガイディング技術と歩行技術
\(\,2.\,\)雪上での用具の使い方の指導能力
\(\,3.\,\)積雪期のセルフレスキュー
\(\,4.\,\)積雪期の安全管理技術
\(\,5.\,\)雪崩対策
\(\,6.\,\)積雪期のショートローピング技術
※付帯資格の「スキーガイドステージⅡ」の受験希望の人は、
「危急時対応技術講習」または「ファーストエイド講習」の受講と、「雪崩対策技術」検定試験の合格、あるいは免除されなければ「スキーガイドステージⅡ \(\,10\,\)日間」の検定試験を受験することは出来ません。
対策方法
テキスト・問題集
事前に日本山岳ガイド協会の定める、「登山ガイドステージ Ⅲ」の登山経験・技術基準に合致した十分な登山経験があることが基本となります。
日本山岳ガイド協会よりテキスト(教本・マニュアル)が発行されています。
日本山岳ガイド協会HPより購入できます。
●ガイドマニュアル【山岳ガイド編】
●ガイドの基礎的知識教本 改訂版
●自然・登山ガイドの専門的知識教本
●山のファーストエイド教本
●雪の安全管理・雪崩対策技術教本
●百万人の山と自然「講座 登山 基礎」 増補改訂版 など
日本山岳ガイド協会で行われる、資格試験対応講習会や、登山ガイド養成連続講座(\(\,3\,\)回)で登山ガイドの仕事、技能に触れて合格を目指すのも良いでしょう。
※資格試験対応講習会やガイド養成指導の詳しい日程などは、日本山岳ガイド協会HPで確認してください。
試験頻度および日時や時期
\(\color{magenta}{\fbox{一次試験(書類審査)}}\)
年\(\,1\,\)回実施 \(\,4\,\)月
\(\color{red}{\fbox{二次試験(実技試験)}}\)
日本山岳ガイド協会HPで確認してください。
\(\color{green}{\fbox{スキーガイド}}\)
年\(\,1\,\)回実施 \(\,6\,\)月
試験会場
\(\color{red}{\fbox{二次試験(実技試験)}}\)
【ロープワーク技術と岩稜歩行技術 \(\,2\,\)日】
西穂高岳周辺地形
【無積雪期ルートガイディング \(\,3\,\)日】
南アルプス竜爪山/南アルプス山伏
【積雪期ルートガイディング \(\,3\,\)日】
立山室堂周辺/北八ヶ岳
【雪崩対策技術検定 \(\,4\,\)日】
白馬周辺
【スキーガイドステージⅡ \(\,10\,\)日】
長野県
※開催地は年度によっては変更になる場合がありますので、詳しい会場は日本山岳ガイド協会HPで確認してください。
\(\color{green}{\fbox{スキーガイド}}\)
東京・大阪
※会場は受験票で確認してください。
受験料
\(\color{magenta}{\fbox{一次試験(書類審査)}}\) \(\,5,000\,\)円
\(\color{red}{\fbox{二次試験(実技試験)}}\)
【ロープワーク技術と岩稜歩行技術 】 \(\,40,000\,\)円
【無積雪期ルートガイディング 自然解説技術】 \(\,50,000\,\)円
【積雪期ルートガイディング 自然解説技術】 \(\,50,000\,\)円
【スキーガイドステージⅠ】 \(\,50,000\,\)円
※認定養成指導者による同等の検定を経ている場合は免除されます。
この場合、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。
【雪崩対策技術検定】 \(\,50,000\,\)円
日本雪崩ネットワークのレベル1を修了している人は、認定養成指導者による推薦で免除申請することができます。
その場合は、\(\,10,000\,\)円の審査料となります。
【スキーガイドステージⅡ】 \(\,120,000\,\)円
※付帯資格としてスキーガイドステージⅡ資格を希望する場合、
「危急時対応技術講習」あるいは「ファーストエイド講習」の受講と、雪崩対策技術検定とスキーガイドステージⅡ検定の\(\,2\,\)科目に合格することが必要です。
難易度
ガイドになるには登山の経験があり、山を熟知していることが大前提です。
また十分な登山経験があることが基本です。
道を案内するだけではなく、同行者の体力や体調などを考慮し、天候の変化や危険時に正しい判断をし、安全確保ができる能力が求められます。
テキスト(教本や問題集を)を勉強しておけば簡単に合格するといった資格試験ではありません。
難易度の高い検定試験と言えるでしょう。
【日本山岳ガイド協会が認定している登山に関する資格】
下にいくほど難易度は高くなります。
・自然ガイド
(ステージⅠ)
⇒ 自然ガイドステージ1資格試験の受験資格と科目や講習内容と難易度
(ステージⅡ)
⇒ 自然ガイドステージ2資格試験の受験資格と科目や講習内容と難易度
・登山ガイド
(ステージⅠ)
⇒ 登山ガイド資格ステージ1検定試験の受験資格と日程や問題内容と難易度
(ステージⅡ)
⇒ 登山ガイド資格ステージ2検定試験の受験資格と日程や問題内容と難易度
・山岳ガイド(ステージⅠ・Ⅱ)
・国際ガイド
主催・試験実施団体
名称:公益社団法人 日本山岳ガイド協会
住所:東京都新宿区四谷三栄町6番9号 丸藤ビル2階
⇒ 登山ガイドステージ1,2,3の資格試験の内容と料金やテキストおよび受験基準
登山ガイド資格検定試験の全てのステージリストはこちらになります。
⇒ スポーツ・趣味・教養に関する資格一覧 目的に合った資格でなりたい自分に!
スポーツ・趣味・教養に関する資格はたくさんありますよ。
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