社会保険労務士(社労士)試験を受験するには受験資格が必要ですが学歴や実務経験などで区分があります。

この資格は国家資格になりますのでそれなりの難しさがあり、試験科目も多く簡単ではありませんので難易度と合格率や試験概要を確認しましょう。
検定試験に合格し、登録することで資格が得られます。

社会保険労務士(社労士)とは

社会保険労務士(社労士)は、社会保険労務士法に基づいた国家資格者です。

人材に関する専門家であり、企業の労務管理のアドバイスや指導をはじめとして、労働・社会保険に関する法令に書類作成を行うなど、「労働及び社会保険に関する法令の円滑な実施に寄与するとともに、事業の健全な発達と労働者等の福祉の向上に資すること」を目的として業務を行います。

企業での採用から退職までの「労働・社会保険に関する諸問題」から「年金の相談」などの幅広い知識と優れた能力を備えた企業の強力なパートナーです。

社労士の主な業務

・労働社会保険手続業務
・労務管理の相談指導業務
・年金相談業務
・紛争解決手続代理業務
・補佐人の業務

資格または検定試験名(正式名称と通称)

社会保険労務士試験:(通称)社労士国家資格

社会保険労務士になるには、社会保険労務士(社労士)試験に合格した後に、社会保険労務士名簿に登録(実務経験2年以上又は事務指定講習の終了)することが必要となります。

受験資格

受験資格は主に大きく3つ(学歴・実務経験・厚生労働大臣の認めた国家試験合格)がに分けられ、いずれかの条件が必要で、受験資格を有することを明らかにすることができる書面(「受験資格証明書」)を提出できる者となります。
主な受験資格をお伝え致しますので、自分がどれに該当するのか詳細は社会保険労務士試験オフィシャルサイトで必ず確認してください。

●学歴
・4年生大学・短大・高専学校の卒業者または、4年制大学中退あるいは在学中でも、卒業認定単位(各学校によって異なる)を62単位以上取得している者。
・修業年限が2年以上で、課程終了に必要な総授業時間数が1,700時間以上の専修学校の専門課程を修了した者。
・専門学校の卒業者は、修業年限が2年以上の一部の専門学校の卒業生となり、受験資格がある場合と無い場合があります。

※中卒・高卒では学歴としては受験資格がありませんので、学歴の代わりに実務経験や厚生労働大臣の認めた国家試験合格の資格を満たしている必要があります。

●実務経験
学歴で受験資格を得ることができない場合は、実務経験を積むのが一般的となります。
・公務員として行政事務に通算3年以上行っている者。
・社会保険労務士もしくは社会保険労務士法人、または弁護士もしくは弁護士法人の業務の補助事務に通算3年以上行っている者。
・労働組合または会社などの従業員として、労働社会保険諸法令に関する事務を通算3年以上行っている者。

●厚生労働大臣の認めた国家試験合格
厚生労働大臣の認めた国家資格はどれも社労士並みに難しい資格です。
・行政書士、弁護士、税理士、司法書士などの国家試験の合格者。
・司法試験予備試験、旧法規定による司法試験の第一次試験、旧司法試験の第一次試験または高等試験予備試験に合格した者。

試験内容と受験対策方法

試験内容

■労働基準法および労働安全衛生法
■労働者災害補償保険法
■雇用保険法
■労務管理その他の労働に関する一般常識
■社会保険に関する一般常識
■健康保険法
■厚生年金保険法
■国民年金法
試験形式:選択式・択一式
問題数:
・選択式
 \(\,8\,科目(各問\,1\,点-\,1\,科目\,5\,点)計\,40\,点満点\)
・択一式
 \(\,7\,科目(各問\,1\,点-\,1\,科目\,10\,点)計\,70\,点満点\)
合格基準:選択式試験と択一式試験それぞれの総得点と、それぞれの科目ごとに定められ、いずれかが合格基準点に達していない場合は不合格となります。
合格基準点は、合格発表の日に公表されます。)
試験時間:
・選択式(\(\,80\,分\))
・択一式(\(\,210\,分\))

対策方法

専門学校・専門講座
通信講座

社会保険労務士試験は、覚えるべきことが膨大なので独学では難しいでしょう。
通信講座などで試験科目を理解し暗記、そして問題を何度も繰り返し学習しましょう。

同じ内容が繰り返し出題される傾向が強いのも特徴といわれているので、いかに学習時間をつくり問題集で満点を取れるまでコツコツ勉強することが重要です。

本番前に外部模試を受けてみるのも良いでしょう。
本番の予行練習ができるのは精神的にも落ち着いて本番を迎えられるでしょう。

社会保険労務士試験問題についての情報は、社会保険労務士オフィシャルサイトのお知らせに「重要なお知らせ」として、申込終了後に公示されるので必ず確認しましょう。

試験頻度および日時や時期

 \(年\,1\,回\hspace{10pt}\,8\,月\)

試験会場

北海道・宮城・群馬・埼玉・千葉・東京・神奈川・石川・静岡・愛知・京都・大阪・兵庫・岡山・広島・香川・福岡・熊本・沖縄

試験会場は、受験案内の試験実施要領で確認してください。

試験申し込み時に試験地(都道府県)を一つ選べますが、試験会場の割り当ては試験申し込み受け付け順です。
首都圏など特定の会場に例年希望者が集中するので、受付開始日当日に申し込んでも希望どうりにならないことがあります。
この場合は、試験センター指定の会場になります。

受験料

 \(9,000\,円\)

過去数年の平均合格率および難易度

社会保険労務士試験は行政書士試験と並んで、知名度も人気も高く難易度も高いです。
 合格率:\(\,7\,%\)前後

主催・試験実施団体

名称:全国社会保険労務士会連合会試験センター
住所:東京都中央区日本橋本石町3丁目2−12 社会保険労務士会館社労士ビル5F

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